岩手県宮古市 「仮設共同店舗がオープン=買い物客でにぎわう-岩手・宮古」

仮設共同店舗がオープン=買い物客でにぎわう-岩手・宮古

時事通信110515】401戸の仮設住宅が整備される岩手県宮古市の田老地区に15日、屋外テントを利用した仮設共同店舗がオープンした。開店時間の午前10時には、敷地内にある避難所から130人近い買い物客が集まり、食料品や日用品を購入した。

 仮設店舗ができたのはグリーンピア三陸みやこの敷地内。周囲に店がないため、宮古商工会議所と田老スタンプ会が共同で設置した。
 被災した田老地区の商店主が、テント内に生鮮食品店や電器店など計13店を開店。別の建物には理髪店と美容院が2店ずつオープンした。2~3カ月後には全店がプレハブの店舗に移行する。
 避難所から買い物に訪れた高橋ユキさん(72)は、トマトやイチゴを購入。「避難所生活は野菜が不足するから助かります」と笑顔を見せた。(2011/05/15-11:20)

 

仮設住宅脇で “商店街” 再開

NHK110515】岩手県宮古市で、仮設住宅の脇に、地元の人たちが県内で初めて、テントを使った仮設の商店街を作り、営業を再開しました。

 宮古市田老地区では、津波で中心部にある商店街のほとんどに当たる37店舗が全壊するなどして、元の場所での営業再開の見通しは立っていません。このため 商店街の人たちは、15日から入居が始まった仮設住宅の脇に、大型のテントを使った仮設の商店街を設けました。会場では記念の式典が行われ、商店街を代表 して食品店の箱石英夫さんが「震災の影響で商品の仕入れもままなりませんが、仮設住宅に入る人たちの利便性を上げ、憩いの場となるようにしたい」とあいさ つし、オープンを祝いました。仮設の商店街には食品店や日用品店など17の店が参加して、震災から2か月ぶりに営業を再開し、避難所や地区で暮らす人たち が大勢訪れて、野菜や洗濯用のハンガーなどを買い求めていました。買い物に来た女性は「買い物には市の中心部まで行かなくてはならなかったので、助かりま す」と話していました。岩手県内の被災地で仮設の商店街が開設されるのは初めてで、隣の山田町でも来月3日にオープンすることになっています。

 

買い物難民出すな…仮設商店街、相次ぎ開設

読売新聞110516】岩手県内の沿岸市町村で、震災の津波によって店舗を失った商店主が中心となり、仮設商店街を建設する動きが進んでいる。

 陸前高田市は4月半ばにプレハブの商店街がオープン。宮古市では15日、仮設住宅の入居開始に合わせて、テントを使った仮設商店街が開店した。山田町も6月に仮設商店街が開店する予定。商店主らは「被災者が買い物難民にならないようにしたい」と結束を強めている。

 15日、避難所になっている宮古市田老地区のホテル「グリーンピア三陸みやこ」敷地内の仮設住宅近くに張られた二つのテント。飲食を中心に13店が出店し、手作りせんべいや野菜、花が並べられた。地元商店で作る「田老スタンプ会」が、被災者が便利に買い物できるようにと企画。2~3か月後には、プレハブ小屋に移行する予定だ。

 開店の午前10時には約100人が列を作り、地元食堂が昨秋考案した名物「どんこのから揚げ丼」は昼前に完売する盛況ぶり。「近くで買い物できると本当に助かる」と避難所暮らしで、花を買いに来た下西ハツヨさん(71)は話す。

 田老には、防潮堤の内側の国道沿いに商店が集中していたが、津波で9割が流出。高台にあるこのホテルでは約650人が避難生活を送り、その脇に約400戸の仮設住宅がある。

 ただ、商店街とは約20キロ離れている。車を流された住民も多く、買い物への不安が高まっていた。箱石英夫会長(58)は「多くの人が待っていてくれた。お客さんといろいろ会話をすることで、店主たちの気持ちも盛り上がってくる」と意気込む。
 陸前高田ではプレハブ店舗 一方、一足先に開設した陸前高田市では、避難所と仮設住宅のある市立第一中から約200メートル離れた高台で、プレハブ店舗を運営している。中心になっているスーパー「マイヤ」は市内の2店舗が被災し、3月29日からテントを並べた出張販売所で営業を再開。4月半ばにプレハブ店舗が完成し、スーパーや文具店などが入る。毎日約300人が訪れ、今月2日には歯科医院もオープンした。

 山田町は、町内約200店の8割が被害を受けた。このうち9店が、大型テントを利用した仮設商店街を6月3日、中心部の「なかよし公園」に開く予定だ。

(2011年5月16日  読売新聞)

仮設店舗・工場建設 「市街地に」意見根強く 岩手・大槌

浸水した駐車場への仮設店舗建設計画が浮上しているショッピングモール=7日、岩手県大槌町
浸水した駐車場への仮設店舗建設計画が浮上しているショッピングモール=7日、岩手県大槌町

河北新報1105015】中心市街地の約半分が津波で浸水した岩手県大槌町で、商工業者向けの仮設店舗・工場の立地場所について、なかなか合意形成が進まない。浸水地域の建築制限を検討している町が山側への建設を促しているのに対し、水産加工業などを中心に浸水した市街地での再建を求める声が根強い。意見の対立で建設が遅れれば、産業復興の歩みも足踏みしかねない。

<疑心暗鬼を生む>
 仮設店舗・工場は、町と大槌商工会が中小企業基盤整備機構の支援制度を活用して建設する。町が確保した用地に中小機構が施設を建て、町が事業者に貸す計画だ。
 6日にあった入居説明会で、町は「山側の仮設住宅周辺の民有地を借りる」(産業振興課)と説明。これに対し、出席者からは「幹線道路近くがいい」「街が山 側に形成される保証はない」「水産関係は浜でなければ成り立たない」など、浸水した市街地への建設を求める声が相次いだ。
 中心的な商業施設が元の場所で仮設店舗開設を目指していることも、関係者の疑心暗鬼を生んでいる。
 スーパー「マイヤ」(大船渡市)とホームセンター「ホーマック」(札幌市)で構成するショッピングモールは「浸水した駐車場に立地する」(マイヤ)との仮設店舗建設計画を非公式に商工会に示し、希望する業者に空きスペースの提供を打診した。このため、多くの商工関係者に「結局は浜側で街づくりが進むのではないか」との見方が広がったという。

<事業再開に焦り>
 県は沿岸部の市町村に対し、津波で浸水の恐れがある地域を「災害危険区域」に設定し、建築を条例で制限するよう要請している。
 大槌町は「建物用地」面積に占める浸水率が県内最大の52%に及ぶ。町は「条例化は難しいものの、何らかの規制を早急に定める。大潮で冠水するような地域は許可できない」(産業振興課)との立場を崩さない。
 仮設店舗・工場への入居希望者は約100人。事業再開を急ぎたい商工業者は、なかなか決まらない建設場所に、焦りを募らせている。(菅谷仁)