宮城県漁港の菊池新会長 水産業復興特区構想認めず

河北新報110728】宮城県漁協は27日、2011年度通常総代会を塩釜市の県漁協塩釜総合支所で開き、新会長に菊地伸悦氏(66)=亘理支所運営委員長=を選んだ。養殖漁業権を民間企業に開放する県の水産業復興特区構想について、菊地氏は「特区を使わなくても民間参入は可能だ。スタンスは変わらない」と話し、容認しない姿勢をあらためて示した。
 総代会には約200人が出席し、10年度事業報告や本年度の事業計画など6件を原案通り承認した。東日本大震災で壊滅した種苗生産施設の早期再建を国、県に求める特別決議を採択した。
 総代会後の経営管理委員会で新会長に選出された菊地氏は「組合員のなりわいを守りたいという考えは村井(嘉浩)知事も同じで、大きな違いはない」とも語り、本格復旧に向け県との連携強化が必要との考えも強調した。
 事業報告によると、10年度の総事業取扱高は406億5600万円(計画対比94.5%、前年度比93.3%)を確保したものの、支所・出張所の8割が流失するなどし、17億8800万円の特別損失が発生した。未処理損失金は28億5400万円に膨らみ、自己資本比率は系統自主ルール(10%)を下回る7.3%に落ち込んだ。
 県漁協の新会長が選出されたことについて、村井嘉浩知事は27日の記者会見で「水産業に対する思いは、どなたが会長になっても変わらない。私たちがやろうとしていることを一生懸命説明し、協力を仰いでいく」と述べた。