岩手県花巻市 「新エネ社会構築を 花巻で環境学習講演会」

新エネ社会構築を 花巻で環境学習講演会

【写真】環境学習講演会で新たなエネルギー社会構築の必要性を訴える河田さん
【写真】環境学習講演会で新たなエネルギー社会構築の必要性を訴える河田さん

岩手日日110803】NPO法人チェルノブイリ救援・中部理事の河田昌東さんを講師に迎えた環境学習講演会は2日、花巻市東和町の東和総合福祉センターで開かれた。河田さんは「福島原発事故で放射能と共に生きざるを得ない世界に突入した。的確な汚染除去を進め、新たなエネルギー社会を構築すべきだ」とライフスタイルの抜本的な見直しを提起した。

 河田さんは1940年秋田県生まれ。63年東京教育大(現筑波大)理学部卒。90年からチェルノブイリ原発事故の被災者救援に取り組み、2006年からは菜の花で汚染土壌の放射性物質を吸収する地域再生プロジェクトに取り組んでいる。

 河田さんはこうした活動を踏まえ、チェルノブイリと福島の原発事故とを比較しながら「チェルノブイリの3分の1ぐらいの放射性物質が飛び出たのではないか。当時は北西の風でほとんどが太平洋に移動した。もし南風であれば東北全域が汚染された」と分析。

 広島や長崎の原子爆弾による外部被ばくとチェルノブイリでの内部被ばくの違いを解説し「ウクライナではがんや白血病は一部で、心臓病や脳血管病、糖尿病など内分泌病と免疫力低下による感染症が多い。現在の外部被ばくを踏まえた食品暫定基準では国民を守れない」と、内部被ばくを踏まえた基準の制定を求めた。

 さらに「われわれのチェルノブイリでの取り組みで、ナタネやアマランサスが放射性物質を吸収することが分かっている。土壌汚染除去には30~40年かかるが、汚染状況に応じて的確に取り組むべき」と今後の対応を語った。

 昼夜2回の講演会には合わせて250人が来場。昼の部では子育て中の母親も多く詰め掛け、熱心に聴講していた。