宮城県石巻市 「石巻市で震災復興計画素案、図案」

石巻市で震災復興計画素案、図案

三陸河北新報110824】石巻市は、震災復興基本計画素案の骨子をまとめ、22日の市議会東日本大震災対策特別委員会に初めて示した。計画期間は2011年度から復旧期、再生期、発展期を経た20年度までの10年間。「最大の被災都市から世界の復興モデル都市石巻を目指して」をスローガンに、四つの施策大綱や大綱別の施策、地区別の整備方針、重点プロジェクトを盛り込んだ。また、都市基盤復興基本計画図案も同特別委に示した。

 施策大綱1の「みんなで築く災害に強い街づくり」では、避難ビルの整備や防災行政無線のデジタル化への移行、避難路の設定を進める。

 集会所コミュニティー施設の復旧・復興にかかる新補助制度の検討や、旧北上川河口に震災復興のシンボルとなる鎮魂の森公園(メモリアルパーク)を整備する。

 再生可能エネルギーの利用効率を高めるスマートシティーの構築など、モデル的事業の実施と活用地域の拡充も進める。

 大綱2の「市民の不安を解消し、これまでの暮らしを取り戻す」では、復興公営住宅の整備や地元雇用保全策の検討、消防施設等の復旧・再編、納骨堂と遺留品保管施設の整備を盛り込んだ。

 大綱3の「自然への畏敬(いけい)の念を持ち、自然とともに生きる」では、石巻港の復旧整備をはじめ、漁港・魚市場の復旧・復興、各種産業の再建・復興施策を挙げた。

 大綱4の「未来のために伝統・文化を守り、人・新たな産業を育てる」では、給食センターの整備や、被災した子どもへの経済的支援や継続的な心のケアを進める。

 「安心安全再生」「住宅再生復興」など七つの重点プロジェクト項目を設け、高盛土道路整備事業、防災集団移転事業、市街地再開発事業、石巻魚市場整備事業などを列挙している。

 復興の実現に向け、国・県への財源確保の要請や、各部門の実施計画を策定し、事業の執行状況を市民に明らかにする。

 議員からは「基本計画素案の骨子とはいえ、あいまいな点が多い」という指摘があった。市は9月末ごろ、主な事業の実施時期を入れた基本計画素案を策定する。

推進地域指定し事業
建築制限を来月、解除/


 石巻市は、都市基盤復興基本計画図案を22日の市議会東日本大震災対策特別委員会に示した。津波対策として旧市街地に海岸防潮堤(石巻港?石巻漁港?長浜海岸?万石浦)や、河川堤防(旧北上川河口部)を整備。さらに幹線道路(都市計画道路)を高盛土道路に整備し、高台への避難路や避難ビルを確保して「多重防御」を進める。

 9月11日で建築制限が解除される地域は、12日から被災市街地復興推進地域に指定される。その後、地域ごとに土地区画整理や市街地再開発などの事業が行われる。

 同案によると、渡波地区は、長浜海岸防潮堤の機能強化と背後地の盛り土や緑化で津波の減勢を図る。半島部は津波や高潮被害を受けていない安全な高台への集落移転を基本とする。

 釜・大街道地区は、土地区画整理事業を主体に住居・工業地域を配置し、道路・公園等を整備する。

 住吉、中央地区は、旧北上川の河川堤防整備に併せて土地区画整理事業、市街地再開発事業を実施し、街中居住などを進める。

 門脇地区は、日和山丘陵地から裾野にかけて土地区画整理事業等で居住地として整備し、高台への避難路を確保する。

 南浜地区は、シンボル公園、中瀬地区は観光スポットとして整備する。

 不動町~湊地区も土地区画整理事業で住居・工業地域を適正に配置する。

 内海橋架け替えや新橋架設、日和大橋・石巻大橋の4車線化、渡波、井内両地区を結ぶ都市計画道路の新設も推進する。