福島県 「県復興計画、年内にも」

県復興計画、年内にも

朝日新聞110913】●除染支援など軸/検討委

 「原子力に頼らない社会づくり」を具体化するため、県復興計画検討委員会の初会合が12日、福島市で開かれた。市町村の除染の支援や、子ども・若者の育成、産業集積など主要7政策を軸に話し合い、年内の決定を目指す。

 検討委の会長には知事の指名により、「脱原発」の県復興ビジョンをまとめた鈴木浩・福島大名誉教授(建築学)が就任した。

 鈴木氏は初会合で「経済低迷、政治的混迷、社会的不安のなかで震災、原発事故が起きた。県外への避難もいまだに増えている」と厳しい状況が続いている認識を提示。復興させるには、財源確保の問題や現行の規制で実現が難しそうな政策も積極的に計画に盛り込み、政府と県が設置した「福島復興再生協議会」を通じて、国に強く実現を要求する方針を打ち出した。

 検討委は経済、医療、福祉、教育、自治体、大学などの代表や有識者ら計23人で構成。計画づくりには各市町村の復興計画も参考にするため、いわき市、相馬市、富岡町、矢吹町、飯舘村の5首長が特別委員に選ばれた。

 今後は復興ビジョンに盛られた七つの課題に沿い、3分科会で具体的な政策を話し合う=表。計画の取りまとめまでには一般からの意見募集(パブリックコメント)のほか、県民を交えた「地域懇談会」や経済団体との意見交換会も開かれる。また若者の意見も反映させるため、県は高校生からのアンケート実施も予定している。

 ただ、県が示した日程では、計画決定の12月下旬までに、分科会も全体会合も各2回しか開催されない。このため「2回だけの議論で我々の責任が果たせるのか疑問だ」(星北斗・県医師会常任理事)との意見が挙がった。県は会合の回数を再検討するという。(大月規義)