岩手県 「原発事故補償 説明会、個別相談で対応~東電が回答」

原発事故補償 説明会、個別相談で対応~東電が回答

【写真】東北補償相談センターの小松所長(左)から要望に対する回答文書を受け取る青木議長ら=奥州市役所
【写真】東北補償相談センターの小松所長(左)から要望に対する回答文書を受け取る青木議長ら=奥州市役所

岩手日日120201】東京電力福島第1原発事故に伴う放射能問題で、奥州、一関、平泉の3市町議会から東電に出されていた要望に対する回答が31日、東電から3市町議会に示された。常設の相談窓口を設置しない代わりに、東北補償相談センターが要請に応じて説明会や個別相談会を開催する方針を示したものの、それ以外の項目についてはこれまでとほぼ同じ回答。「ゼロ回答に近い内容」「東電に都合のいい回答だ」と3市町議会の関係者に不満がくすぶった。

 3市町は、放射性物質汚染対処特別措置法に基づく「汚染状況重点調査地域」に指定されており、東電に対して昨年要望書を提出したが、回答は具体性に欠ける内容だった。「原因者としての責任が感じられない」として3市町議会は1月17日、正副議長らが東電本社を直接訪問し、再度、要望書を提出していた。

 

 31日は奥州市役所で回答の説明が行われたが、冒頭のあいさつなどを除き、東電の申し出により非公開となった。同市議会の渡辺忠議長、一関市議会の菅原啓祐議長、平泉町議会の青木幸保議長ら3市町議会の議員12人が出席したほか、東電側からは東北補償相談センターの小松日出夫所長ら4人が訪れた。

 

 7項目にわたる要望のうち、県南地域への相談窓口常設について東電は回答文書で「損害賠償や原子力事故への対応状況をはじめ、広く住民に情報を提供し、相談に応えられるよう説明会や個別相談会を開催させていただくなど、丁寧に対応してまいりたい」としたものの、常設設置にはこれまでと同様に難色を示した。

 

 このほか、農畜産物などの損害に対する全額賠償や、風評被害対策に係る経費負担、汚染稲わら・牧草などを処分できる施設の独自整備、除染経費の満額負担など6項目への回答は、これまでとほぼ同じ内容だった。

 

 回答を受け、菅原議長は「こちらに出向いて説明や相談に応じるという姿勢はいくらか前進したと思うが、内容に不満は残る。東電に都合のいい回答」と渋い表情。

 

 渡辺議長は「窓口を設置してほしいという部分には一定の回答を頂いた。今後は県南広域振興局に対し、担当職員を配置してもらい、相談できる体制を整備してもらえるようなことも考えていきたい」と語った。