生活再建・事業再建ハンドブック(政府公館 2011年5月12日発行)
5月2日に補正予算が成立し、被災された皆さまの生活再建や事業再建に向けた様々な政策がより充実・強化されました。これら政策を分かりやすく解説しています。
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生活支援ハンドブック(政府公報 2011年4月28日発行)
被災された皆様の、健康や生活再建に向けた大切な情報を解説する冊子をまとめました。※5月2日の補正予算の成立により、本「生活支援ハンドブック」の支援策の一部は、より充実・強化されていますので、上記「生活再建・事業再建ハンドブック」もあわせてご覧ください。
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被災者に対する各種支援制度(東日本大震災編)_内閣府(2011年5月27日現在)
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2012年

1月

26日

福島県 「避難指示地域の除染、14年3月までに完了 工程表発表」

避難指示地域の除染、14年3月までに完了 工程表発表

河北新報120127】環境省は26日、東京電力福島第1原発事故に伴う除染の本格化に向け、福島県内の原発周辺の避難指示地域で国が進める除染作業の工程表を発表した。年間被ばく放射線量が50ミリシーベルト以下の地域で、住民の同意や仮置き場の確保など条件が整った地域から順次、除染を開始。2014年3月末までに住宅や企業、公共施設、道路、農地などの除染を終えるとした。
 細野豪志環境相は記者団に「住民に一日も早く戻っていただくのが大きな目標。困難は非常に多いが、必ず乗り越えられる」と強調。環境省は関係市町村長の意見を聴いた上で3月末をめどに除染計画をまとめ、作業に着手する。ただ、個人の住宅や土地について所有者から立ち入りの同意を得るのが前提で、所在不明者も多く、着手は遅れる可能性もある。
 一方、年50ミリシーベルト超の地域については、除染のモデル事業を通じて効果的な方法や作業員の安全確保策を確立するとしたが、本格除染のスケジュールは示していない。
 政府は現在、「警戒区域」と「計画的避難区域」を国が直接除染する除染特別地域に指定しているが、3月末をめどに再編。年20ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備区域」、20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下の「居住制限区域」、50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」に3区分する方針。工程表は再編後の区分に合わせた。
 解除準備区域では、まず線量が年10ミリシーベルト以上と比較的高い地域や、5ミリシーベルト(毎時1マイクロシーベルト)以上の地域にある学校などから作業を開始し、年内に完了。5~10ミリシーベルトの地域は13年3月末まで、1~5ミリシーベルトの地域も14年3月末までに除染を終えるとした。目標として、一般住民の被ばく線量を13年8月末までに半減し、長期的には1ミリシーベルト以下にすることを掲げた。施設別では、市街地や学校、公園、消防、医療施設、役場などを優先する。
 居住制限区域は、14年3月末までに帰還可能な20ミリシーベルト以下にする。

除染平成25年度内完了 避難指示解除準備、居住制限区域 環境省が原発周辺の工程表発表

福島民報120127】環境省は26日、東京電力福島第一原発事故に伴い国が避難区域内の11市町村で進める除染作業の工程表を発表した。年間被ばく線量が50ミリシーベルト以下の「避難指示解除準備」「居住制限」の両区域で優先して作業を始め、平成25年度末までに全域で作業を完了させる。汚染廃棄物の仮置き場確保など条件が整った地域は3月にモニタリング調査を始め、7月の開始を目指す。一方、50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」は、当面モデル事業で低減の手法を探る。

 

■帰還困難区域は モデル事業継続

 住民が帰還できる地域をより早急に確保するため、避難指示解除準備区域(年間放射線量20ミリシーベルト以下)のうち、10ミリシーベルト以上の地域や五ミリシーベルト以上の場所にある学校などを優先して今年中に作業を終える。学校は再開前に毎時1マイクロシーベルト未満まで下げる。5~10ミリシーベルト未満の地域は24年度末、1~5ミリシーベルト未満は25年度末までに線量を半減させるとしている。

 

 居住制限区域(同20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下)は24年度中に除染を始める。25年度末までに20ミリシーベルト以下に放射線量を低減させ、避難指示解除準備区域への移行を目指す。

 

 帰還困難区域(同50ミリシーベルト超)は当面モデル事業を続けるが、除染の効果は限定されることが予想され、国は土地の買い上げを検討する。

 環境省は3月にも、建物などのモニタリングや震災と津波による施設の被災状況について調査に乗り出す。役場庁舎や高速道路など公共的な施設で先行的に除染を進めるのと併せ、7月からは地域内全体で高圧洗浄や表土除去などの本格的な作業を始める。

 

 同省は市町村と協議し、3月末までに自治体ごとに作業を優先する地域などを定めた「特別地域内除染実施計画」を策定する。

 細野豪志環境相兼原発事故担当相は「住民に1日も早く戻っていただくのが大きな目標。困難は非常に多いが必ず乗り越えられる」と強調した。

2012年

1月

16日

茨城県つくば市 「廃棄物処分までの配慮十分に つくばで除染回収技術報告会」

廃棄物処分までの配慮十分に つくばで除染回収技術報告会

【写真説明】水や土壌からの放射性物質の除去、処理方法について総括的な立場から報告した北海道大学の佐藤努教授=つくば市千現
【写真説明】水や土壌からの放射性物質の除去、処理方法について総括的な立場から報告した北海道大学の佐藤努教授=つくば市千現

茨城新聞120117】ゼオライトをはじめとする天然鉱物などを利用した放射性物質の除去、回収技術の開発に取り組む研究者の報告会が16日、つくば市千現の物質・材料研究機構内で開かれ、同機構など5研究機関と7大学の研究者14人が最新の研究成果を報告した。福島第1原発事故に伴い、福島県飯舘村などで取り組んだ放射性セシウムを含む粘土除去の実証実験などの報告に、集まった専門家約100人が熱心に耳を傾けた。

北海道大学の佐藤努教授が冒頭、汚染状況と、除染から廃棄に至るまでの技術的な問題点を総合的な見地から解説。放射性セシウムは吸着材に集まると高い熱を出すことや水に触れると水素が発生することなど保管上の課題を挙げた。特に、除去効率を優先するだけでなく、廃棄物の処分までを考慮しなければならない必要性があることなどを強調した。

 森林については、落ち葉を除去すれば最高9割まで除染を可能とされながら、福島県で降雪の時期までに大掛かりに実施されなかったことを指摘。「多くの森林は汚染されたまま。雪が解けたらどうなるか、再調査しなければならない」と懸念を表明した。また佐藤教授は、座長を務めた最後の討論で「多様な吸着材料が開発される中で、その素材を評価する機関が必要ではないか」と提言した。

報告会の内容は、文科省の科学技術戦略推進費(2011年度)で実施されたプロジェクトの研究成果。3月末で終了し、作成した報告書を文科省に提出するという。

2011年

7月

26日

基準値越え牛肉買い上げ 費用は東電負担

閣議に臨む鹿野農相(左)と菅首相=26日午前、国会
閣議に臨む鹿野農相(左)と菅首相=26日午前、国会

産経新聞110726】放射性セシウムで汚染された稲わらを食べた牛の肉が流通した問題で、農林水産省は26日、国の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超えたものを食肉流通団体が買い上げ焼却処分するなどの対応策を発表した。費用は、流通団体が東京電力に損害賠償請求する。

 同省は当初、国負担で買い上げる方針だったが農水産物などと同様、最終的に東電が賠償する形にした。ただ、汚染牛肉が流通したことを重視、買い上げで早急に市場から汚染牛肉をなくし消費者の信頼回復を狙う。

 買い上げ対象は基準値を超えた牛肉のうち、25日までに市場への流通が判明した23頭に加え、今後回収されるもの。流通を免れたものは対象外となる。汚染された稲わらを食べても基準値を下回ったものは冷凍保管して販売の機会を待ち、売れ残りは処分して東電に代金を請求する。

 食肉流通団体は、全国農業協同組合連合会などを想定。保管経費なども流通団体が補填(ほてん)し、流通団体が金融機関から融資を受ける際は、農水省の独立行政法人が利子を補給する。農水省は費用を最大20億円と試算している。

 また、出荷制限を受けるなどした畜産農家の資金繰り支援のため、1頭当たり5万円を食肉流通団体から立て替え払いし、東電に請求することも決めた。

 一方、細川律夫厚生労働相は26日の閣議後の会見で、「検査機器(の不足)やマンパワーの問題がある。物理的にすべての牛の検査をするのは不可能」と指摘しており、買い取りに不可欠な検査態勢の弱さに課題も残る。 

2011年

6月

20日

復興基本法が成立 震災3ヶ月余、ようやく体制整備

毎日新聞110621】東日本大震災からの復興に向けた国の基本理念や枠組みを定めた復興基本法が20日の参院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、成立した。みんなの党と共産党は反対した。首相を本部長とする復興対策本部を置き、新たに任命する「復興担当相」を副本部長に充てるのが柱。菅直人首相は復興担当相を24日にも任命する方針で、首相自らか、玄葉光一郎国家戦略担当相が兼務する案が浮上している。政府は復興計画の企画立案から実施までの権限を担う「復興庁」や復興特区の早期設置に向け、関連法案の準備に入る。

 基本法の成立により、3月11日の大震災発生から、3カ月以上を経て、ようやく政府の復興体制が整った。95年の阪神大震災時、復興基本法は1カ月余りで成立しており、取り組みの遅れが目立つ。

 枝野幸男官房長官は20日の記者会見で、復興担当相の任命時期について「関連政省令などの手続きに数日かかる。できるだけ早く法に基づく作業に入りたい」と述べた。

 基本法は理念として「21世紀半ばの日本のあるべき姿を目指す」と宣言した。全閣僚が参加する復興対策本部を復興庁に早期に移行するほか、(1)復興財源を確保する復興債を発行し、償還の道筋を明らかにする(2)被災地の創意工夫による復興の取り組みを支援する復興特区の法制化--などを明記した。

 被災地の岩手、宮城、福島3県にそれぞれ現地対策本部を設ける。

2011年

5月

29日

構想復興会議 「東北を再生エネルギー拠点に 復興構想会議」

東北を再生エネルギー拠点に 復興構想会議

岩手日報110530】政府の東日本大震災「復興構想会議」は29日、東京・首相官邸で第7回会合を開き、これまでに出された主な意見を「中間整理」として公表した。東北地方を太陽光など再生可能エネルギーの拠点とする方向で基本的に一致。五百旗頭(いおきべ)真議長は会合後の記者会見で、被災地で土地利用などの規制を緩和し、税制や金融の特例で産業を振興する「特区制度」を積極的に活用する方針を表明した。本県は二重ローン解消のための早急な方針提示を求めた。

 中間整理は「地域づくり」「地域経済社会の再生」など五つの論点ごとに意見を列記。五百旗頭議長は会見で「方向付けはこれからだが、土台となる意味で了承を得た」と述べ、6月末の第1次提言に向けて御厨貴議長代理がたたき台の作成に入ることを説明した。

 財源確保のための増税に関しては賛否両論を列記。国債を発行した場合の償還財源を想定し、所得、消費税など幅広い税目での検討を求める意見があったが、本県の達増知事は反対を表明している。

 国や県による津波浸水地の買い取り案を示す一方、実現性や効果を疑問視する意見を併記。農業や水産業の集約化をめぐっても賛否両論が示された。

 再生可能エネルギーについては太陽光、風力、地熱などを活用した地域づくり(エコタウン化)や産業振興の意見を盛り込んだ。

 会合では特区に関連し、市街地、農地など利用形態別に所管官庁が異なっている用途変更手続きを、特例で一本化すべきだとの認識で一致。土地関連法の改正も同時に検討するほか、産業振興に必要な措置の具体化も急ぐ方針を確認した。

 本県は秋サケ、ワカメ養殖などの生産適期に合わせた水産業の復興や二重ローンの解消に向けた早急な対応を要望。出席した上野善晴副知事は「二重ローンの解消に国の具体的な方向が見えておらず地域経済に負のスパイラルが起きかねない」と危機感を強調した。

 

2011年

5月

28日

文部科学省 「年1ミリシーベルト以下目指す 国が福島学童の放射線で」

年1ミリシーベルト以下目指す 国が福島学童の放射線で

共同通信110528】文部科学省は27日、福島第1原発事故に伴い、福島県内の児童生徒が学校で受ける放射線量に関して「年間1ミリシーベルト以下を目指す」とする目標を示した。文科省は4月、校庭の利用制限の基準を毎時3・8マイクロシーベルト、年換算で20ミリシーベルトと通知し ていた。

 国際放射線防護委員会(ICRP)は非常事態の収束後の目安として年1~20ミリシーベルトを示しており、今回の目標はこの下限を参考にしたという。

 また、福島県内の小中学校などの校庭で毎時1マイクロシーベルト以上の放射線量が測定された場合、表土を除去する工事費用を国が補助すると発表した。

 高木義明文科相は「子どもや保護者に安心感を持ってもらえる措置を取った」と述べた。

 文科省によると、補助の対象は公私立の全ての幼稚園や小中高校などで、公立はほぼ全額、私立は半額。6月から順次、校庭の線量を計測する。自治体が独自の判断で既に実施している工事も対象とする。

 先行実施した自治体で、毎時1マイクロシーベルト以上の場合に放射線量の低減効果が大きいことが分かったため、今回の基準にした。

 補助するのは、文科省が5月に有効な線量低減策として提示した(1)表土を削って下層の土と入れ替える「上下置換方式」(2)削った表土を袋詰めにして深く掘った穴にまとめて埋める「穴埋め方式」―の二つを想定している。

 表土除去をめぐっては、国の費用負担や基準の明示を求める福島県内の自治体が相次いでいた。

 文科省はこれまで毎時3・8マイクロシーベルト以下の場合「表土除去は必要ない」としていた。しかし、5月17日に政府が示した福島第1原発の事故対応の工程表に土壌対策への早急な対応が明記されたため、検討を進めていた。

2011/05/28 00:29  【共同通信】

学校 1ミリシーベルト以下目指す

NHK110527】東京電力福島第一原子力発電所の事故で子どもたちの被ばくをいかに減らすかが課題となるなか、文部科学省 は、福島県内の学校で子どもたちが受ける放射線量を、今年度は、当面、年間1ミリシーベルト以下を目指すと発表しました。一定の放射線量を超えた学校につ いては、校庭の表面の土を取り除く費用のほぼ全額を国が負担するとしています。

福島第一原発の事故では、子どもたちが受ける放射線の被ばく量を減らそうと、文部科学省は先月、学 校での屋外の活動を制限する目安の放射線量を、年間の積算で20ミリシーベルト未満とし、できるだけ減らしていくという考え方を示しています。しかし、保 護者の中から目安の値が高すぎるといった不安の声が出ているほか、学校によっては、目安の放射線量を下回っても屋外活動を制限するなどの対応を取るところ も出ています。こうしたことも踏まえて、文部科学省は、福島県内の学校で子どもたちが受ける放射線量を、今年度は、当面、年間1ミリシーベルト以下を目指 すという目標を示しました。そのうえで、1時間当たり1マイクロシーベルトを超えた学校については、土を取り除くことで放射線量を下げる効果が見込まれる などとして、これらの処理費用のほぼ全額を国が負担するとしています。土の除去を巡っては、文部科学省が今月11日に、校庭の表面の土を下のほうと入れ替 える方法や、穴を掘ってまとめて地下に埋める方法が有効だとする報告書をまとめ、福島県内の一部の学校では土の除去が行われています。文部科学省は、来週 以降、福島県側と調整し、改めて福島県内の学校で放射線量の測定を行い、費用負担の対象とする学校を決めたいとしています。

 

(2011/05/28 11:40), gwjwk515@ybb.ne.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0370] 学校では年間1ミリシーベルト以下に(文部科学大臣)

 

> 本多です。
>
> 年間20ミリシーベルトは高すぎる、ひどい!との抗議が高まっていた放射線量
> の問題で、文部科学大臣が「学校では年間1ミリシーベルト以下を目指す」とい
> う方針を発表した。
>
> http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110527/k10013148711000.html
>
> これはお母さんたちの声が届いたということなのか?私たちも署名運動に参加し
> たりしたので「努力の甲斐があった」と考えてよいのか。
> 「学校では」という意味は、通学路などでの被爆は別として、という意味か。
> すこしわかりにくい。

2011年

5月

27日

政府 「仮設住宅の入居期間を延長 震災受け政令改正」

仮設住宅の入居期間を延長 震災受け政令改正

東京新聞110527政府は27日、東日本大震災の被災地に建設された仮設住宅の入居期間の延長を可能とする措置などを盛り込んだ政令改正を決定した。今回の震災は、行政上の特別措置を認める「特定非常災害」に指定されており、期間延長を対象項目に加えた。

 建築基準法では、仮設住宅は建設から最大2年3カ月以内に退去することになっているが、政令改正により、自治体が必要と認めれば1年間の期間延長ができ、さらに1年ごとに再延長もできる。同様の措置は阪神大震災や新潟県中越地震でも適用された。

 政令改正では、津波被害に遭った地域などで土地の境界線をめぐる民事調停が必要になった場合の手数料についても2014年2月末まで免除する措置を盛り込んでいる。


2011年

5月

26日

菅首相 「菅首相 「1000万戸に太陽光パネル」 30年までに設置」

菅首相「1000万戸に太陽光パネル」30年までに設置

日経新聞110526】【パリ=永井央紀】菅直人首相は25日夕(日本時間26日未明)、パリ市内で開いた経済協力開発機構(OECD)設立50周年記念行事で講演した。今後のエネルギー政策について、原子力や化石燃料に加えて自然エネルギーも重視する方針を表明。「太陽電池の発電コストを2030年に現在の6分の1に引き下げ、日本中の設置可能な1000万戸の屋根に太陽光パネルを設置することを目指す」との構想を明らかにした。

 現行のエネルギー基本計画は「基本的に見直す」と明言。発電電力量に占める自然エネルギーの比率を現在の9%から「20年代のできるだけ早い時期に20%を超える水準となるよう大胆な技術革新に取り組む」と強調した。現行計画の目標は「30年に20%」で、前倒しを打ち出した格好だ。

 首相は東日本大震災からの復興では「国際社会に開かれた復興を目指し、世界の繁栄と発展のために国際貢献を続けていきたい」との意向を表明した。


2011年

5月

25日

菅政権 「被災者の住宅ローン、返済猶予中は無利子に 政権検討」

被災者の住宅ローン、返済猶予中は無利子に 政権検討

主な「二重ローン」対策案
主な「二重ローン」対策案

朝日新聞110525菅政権と民主党は、東日本大震災で被災した人の住宅ローンを返済猶予中は無利子にする検討に入った。猶予中に利子がたまり、猶予終了後の返済負担が重くなるのを防ぐねらい。第2次補正予算案に盛り込み、「二重ローン」対策の第1弾として打ち出す構えだ。

 被災地の県ごとに利子分を補う基金をつくり、そこに国が資金を出す案などを検討している。対象は震災前に借りた住宅ローンで、政府系の住宅金融支援機構のローンのほか、銀行や信用金庫などの民間金融機関のローンも含める。

 金融機関は震災後、ローンの支払いが困難な被災者に対し、元本と利子の返済を当面猶予している。ただ、猶予中も利子がかかり、猶予期間が長引けば利子を含めた支払総額が膨らむ。このため、無利子にして返済負担を軽くする。

 一方、中小企業には事業再開に必要な資金に限り、政府系金融機関が無利子・無担保で貸し出す制度をつくる。国が全額保証し、審査も簡素化する。震災前の融資の返済猶予を受けたまま借りることができるようにして復旧を支援する。

 菅政権は住宅ローン、中小企業向け融資の先行対策を6月中にまとめ、第2次補正予算案に盛り込む。

2011年

5月

23日

参議院 参議院参考人質疑・動画(脱原発への道)

(2011/05/28 11:41), gwjwk515@yahoo.co.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0371] 参議院参考人質疑・動画(原発問題)

> 本多です。
> 参議院の参考人質疑で、原発問題に関して非常に重要な発言がありましたが、TV
> ニュースなどに出なかったものです。知人から紹介されました。(少し長いです
> が、特に最初の小出さんの発言はいいです。)

>

> USTREAMに脱原発の興味深い動画が載ってました。
> http://www.ustream.tv/recorded/14906087

2011年

5月

22日

官房長官 「住居の高台移転、枝野氏「柔軟に」」

東日本大震災:住居の高台移転、枝野氏「柔軟に」

毎日新聞110523】枝野幸男官房長官は22日、東日本大震災の津波被災地の住居を高台に移転する構想が検討されていることに関し「地域事情の違いが大きいので、堤防 の防災のあり方などさまざまな手法をうまく組み合わせて、それぞれの地域に最も合ったやり方を進めていく必要がある」と述べ、柔軟に対応する考えを示し た。また「地域の意思を踏まえ、どういう選択をしても不公平なく支援ができるようにする」と語った。視察先の岩手県宮古市で記者団に語った。

 政府が来月上旬をめどに対応策をまとめる「二重ローン」問題に関し、枝野氏は盛岡市内で記者団に「金利を事実上ゼロにできるような手当をどこまで拡大できるか、いろいろな手を工夫している」と説明した。【影山哲也】

 

高台移転は地域性考慮 枝野氏が本県被災地視察

岩手日報110523】東日本大震災で津波の被害を受けた宮古市などを22日訪れた枝野幸男官房長官は、沿岸地域の高台移転について記者団に「地域に合ったそれぞれの手法を組み合わせ、不公平なく支援する必要がある」と述べ、柔軟な支援策を講じていく考えを示した。

 宮古市田老では、山本正徳市長が枝野氏に田老地区の被災状況を説明した。山本市長は高台移転について、国が被災した土地を買い上げる方式を要望した。

 津波による被害を受けた地域のまちづくりをめぐり、県は一定期間建築制限を設ける手法や集落ごとの高台への移転、区画整理による住宅地のかさ上げ造成などを検討している。一方で、高台の用地が少ないなどの問題も浮上している。

 県は、国の復興構想会議で▽適切価格による被災した土地の買い上げ▽低地における避難ビルの建設▽小規模集落が、安全な高台などに移転するための要件緩和―などを提言。枝野氏は「高台を比較して、(移転が)やれる所と難しい所の地域の違いが大きい」とし、地域事情の考慮に理解を示した。

【詳しくは岩手日報本紙をご覧下さい】

(2011/05/23)

2011年

5月

22日

生活再建支援法、適用に地域差 公平性発揮を 

生活再建支援法、適用に地域差 公平性発揮を

神戸新聞110522】 東日本大震災の被災地で、自然災害の被災者に最大300万円を支給する被災者生活再建支援法の適用に差が出ている。「全壊家屋が都道府県で100世帯以 上」などとする条件があるためで、現状では東京都や埼玉県の被災者は支援金が受けられない。同じ県内で適用、非適用地域が生じた新潟県は、県全域に支援金 が行き渡るよう独自制度の創設を検討。震災以前から指摘されていた制度上の課題が、未曽有の大災害で浮き彫りになった。

 同法は、阪神・淡路大震災を機に成立。住宅の全壊世帯に最高300万円、大規模半壊世帯に同250万円を支給する。ただ、法適用には全壊世帯数が「都道府県で100以上」「市町村で10以上」などの要件がある。

  今回の震災では、全壊家屋がすでに6万棟を超えた宮城県をはじめ、青森、岩手、福島、茨城、栃木、千葉の7県で全県適用された。また、震災翌日の3月12 日に起きた長野県北部の地震(最大震度6強)でも、被害の大きかった同県栄村、新潟県十日町市、津南町で適用されている。

 しかし、全壊が1棟だった新潟県上越市は非適用のままで、同県は独自に最高300万円を支給できる制度の検討を始めた。また、全壊が10世帯未満の東京 都、埼玉県は、今後の調査で被害が増える可能性はあるものの、現状ではまだ適用されていない。東京都は「被害調査の結果、支援策が必要かどうか検討した い」としている。

 一方、全域で適用された千葉県では、液状化で住宅が傾くなどの被害を受けたものの、制度上対象とならない半壊世帯などに最高100万円を支給する独自制度を今月10日に発表。約1万世帯の支給を見込んでいる。

 全国知事会は震災前から「同一災害での支援の不均衡を是正すべき」と要望。市民団体「兵庫県震災復興研究センター」(神戸市中央区)の出口俊一事務局長は「災害は都道府県や市町村の枠を超えて発生するもの。住む場所で支援に差があるのはおかしい。政治や行政の言う『公平性』を今こそ発揮し、法を全国に適用すべき」と話している。

(岸本達也)

2011年

5月

20日

discussion 構想基本法の問題点(本多)

(2011/05/20 23:34), gwjwk515@yahoo.co.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_member:0130] 復興基本法の問題点

> 本多です。
>
> 国会で審議の始まった「復興基本法」、皆さんはどう思いますか。私が読んでおかしいと思うのは、「基本理念」がやけに簡単で、内容のない文章になっていることです。
>
> 民主党の4月の「素案」でも、もう少し内容が濃かったように思います。その「素案」がよいと主張するわけではないですが、いま提出されている法案は、
>
> 全17条+付則2条、から構成されていますが、
>
> 「基本理念」は第2条にあり、要点は、(私の要約ですが)
>
> 1、未曾有の災害―単なる災害復旧にとどまらない抜本的な対策
> 2、国と地方公共団体の役割分担、被災団体に配慮
> 3、多様な主体の協働
> 4、少子高齢化など我が国の課題、人類の共通課題への先導的施策
> 5イ、安心安全な地域づくり
>  ロ、雇用機会創出、社会経済再生
>  ハ、地域社会の絆、文化
> 6、原発事故被災地も同様に
>
> これだけです。そして3条以下は役割分担、組織機構などのみ。
>
> これは「不十分」以下と言わざるを得ません。
> 震災復興の「基本理念」には、少なくとも、
>
> 「被災者の生活、生業の早期復旧(確立)」
>
> 「復興は地域住民の意向を最大限尊重してすすめる」
>
> といった理念が明記されるべきだと思います。(同じ文章ではないが、この趣旨は4月の民主党素案にはあったはずだ。)

(2011/05/23 23:56), gwjwk515@ybb.ne.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0331] 自民党の復興再生基本法案と今日の国会

> 本多です。
>
> 忙しい方は国会中継などを見る時間はないと思いますので、簡単に報告します。
> 今日は午前午後すべて、衆院「東日本大震災復興特別委員会」質疑でした。明日も行われます。
>
> 政府・民主党の復興基本法に対抗して、野党の自民党からも「復興再生基本法」が提出されているので、民主党議員が自民党案に対する質問をすると、自民党の議員が法案提出者として答弁者席に立って答弁するという変わったことも起こります。
>
> しかし、今日は自民党が、原発事故直後の首相の言動を細かく追求したので、印象としては、そんな細かい揚げ足取りでなく、復興基本法の議論をやって欲しいという不満が出そうな国会でした。(実際、夜のTVニュースでは被災者の声として、そういう不満が収録されていました。)
>
> したがって今日は基本法についての質疑は少なかったのですが、この法案の内容について、すこしコメントします。
>
> 自民党の復興基本法(東日本大震災復興再生基本法)について(本多メモ)
>
> 全14条と附則3条から構成されている。
> 政府・民主党案(東日本大震災復興の基本方針及び組織に関する法律)は17条と附則2条だが、分量(文字数)は両案とも、ほぼ同じ。
>
>  自民党案の特徴は、「復興再生院」という組織を作り、震災復興に関すること全てを扱うこと。(他の省庁は、震災復興に関することを扱わない。)つまり「縦割り行政」を避けるということらしい。
> 具体的には、
> 国が復興再生基本計画(10カ年計画)を策定する。
> その10年間、「復興再生院」が復興に関する全てを所掌する。
> 復興再生院の地方支局として被災地域に地方復興再生事務所をおく(ことができる)。
>
> 内容で気になること
>
> 法案の要綱の最初(第一、総則、1目的)に次のような文章がある。
> 「東日本大震災からの復興再生についての基本理念を定め、並びに現在及び将来の国民が豊かな生活を営むことができる経済社会の実現に向けて、復興再生基本計画及び復興再生計画の策定その他の基本となる事項を定める・・・」
>
> 次の(2基本理念)には、次の文章がある。
> 「復興再生は、単なる原形復旧でなく、新たな地域社会の構築であり、かつ、地震その他の天災地変による災害、電力その他のエネルギー及び食料問題、少子高齢化等我が国の社会経済情勢の変化、地球温暖化問題、国境を越えた社会経済活動の進展等の国際情勢の変化その他の現在我が国が取り組むべき内外の諸課題を解決し、二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を目指すものである・・・」
> (これらの文章は、法案の第2条にそのまま用いられている。)
>
> これらから読み取れることは、「復興再生院」という臨時組織は大きな権限を持って、「現在及び将来の国民が豊かな生活を営むことができる経済社会の実現にむけて」「我が国が取り組むべき内外の諸課題を解決し、二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を目指すものである」ということらしい。これは震災復興再生というより「臨時政府」「維新政府」といったイメージではないか。
> 震災復興をチャンスとして(あるいは踏み台にして)、被災者が考えてもいない方向に引っ張っていくような感じがして非常に疑問である。

(2011/05/30 14:50), gwjwk515@ybb.ne.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0389] 復興基本法案、修正案を民主が自民に提示

> 本多です。
> 読売ニュースによると、民主党が復興基本法の修正案を自民・公明に提示したようです。
>
> (以下、記事の引用)
>  民主党は30日、東日本大震災の復興を担う組織の設置を柱とした政府提出の復興基本法案の修正案を自民、公明両党に提示した。
>
>  修正案は、強力な権限を持つ新官庁の創設を求めていた自公両党の主張を取り入れ、政府案が付則で「設置を検討する」としていた復興担当の新官庁「復興庁」について「設置する」と明記し、1年以内に法整備を行うとした。
>  復興庁の役割も復興策の「企画・立案、総合調整」に加え、「事業の実施」も追加した。ただ、自公両党が主張していた復興財源の明記は見送った。
>  民主、自民、公明3党は31日の衆院東日本大震災復興特別委員会理事会で、修正案を基に協議を始める。
> (2011年5月30日13時42分  読売新聞)
>
> 国会の委員会でオープンに議論するのでなく、民主党と自民・公明との間で談合して(おそらく財界が望むものを)作ってしまおうという狙いだと思われます。もちろん問題です。

(2011/06/10 19:34), gwjwk515@ybb.ne.jp wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0432] 復興基本法・衆院通過

> 本多です。
>
> 復興基本法が衆議院本会議で可決成立し、参院に送られた。
> このニュースは、いかにも唐突である。
>
> まず、全国紙のネットニュースはこんな感じである。
>
> 東日本大震災の復興に向けた基本理念や「復興庁」創設を定めた復興基本法案が10日午後の衆院本会議で、民主、自民、公明3党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。
>
>  参院では13日に審議入りし、17日にも成立する見通しだ。
>  法案は、政府案に対して3党が修正案を作成。9日の衆院東日本大震災復興特別委員会で可決された。
> (2011年6月10日14時05分  読売新聞)
>
> え?これだけ!
> しかも、上の記事にある「9日の衆院東日本大震災復興特別委員会で可決された」ニュースはほとんど報道されなかった。
> 法案審議は、委員会でこそ内容が議論されるのであるが、昨9日は、テレビの国会中継もなかったし、夜の主なTVニュースで、このことはほとんどネグレクトされた。(夜のニュースで見た人、いますか。)
>
> もともと、民主党と自民党は、それぞれ別の復興基本法を提出し、お互いに相手の案を批判していた。それが裏の取引(内容が公開されない会談)で「修正案」に1本化した。
> しかも、この談合は、内閣不信任案をめぐって対立していた時に行われたそうだ。
>
> その修正案の本文は、新聞でもネットでもなかなか見つからない。成立してから国民に見せるつもりか。
>
> 本文は出ていないが、報道によると、民主党が自民党案を「丸呑み」したらしい。そうだとすると、その内容はとんでもない代物である。
>
> (まだ「修正案」を入手していないので、その元になった自民党案をもとに、問題点を指摘したい。)
>
> まず、自民党案の第5,6条。
>
>
> (国の責務)
> 第五条 国は、二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を示すとともに、前三条に定める基本理念(以下単に「基本理念」という。)にのっとり、東日本大震災からの復興再生に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。
>  (地方公共団体の責務)
> 第六条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、かつ、東日本大震災からの復興再生に関して講じられる国の施策に呼応して、東日本大震災からの復興再生に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。
>
> エッ、「国は、二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を示す」だって!
> この「国」は法案全体から「復興庁」のことらしい。すると、復興庁という役所は、日本のあるべき姿を「示す」らしい。
>
> 「基本理念にのっとり」とあるので、基本理念のある第2条を見ると、
>
> (基本理念)
> 第二条 東日本大震災からの復興再生は、単なる原形復旧ではなく、新たな地域社会の構築であり、かつ、地震その他の天災地変による災害、電力その他のエネルギー及び食料問題、少子高齢化等我が国の社会経済情勢の変化、地球温暖化問題、国境を越えた社会経済活動の進展等の国際情勢の変化その他の現在の我が国が取り組むべき内外の諸課題を解決し、二十一世紀半ばにおける日本のあるべき姿を目指すものであることを旨として行われなければならない。
>
> これで見ると、日本のあるべき姿は、
>
> 新たな地域社会の構築であり、かつ、地震その他の天災地変による災害、電力その他のエネルギー及び食料問題、少子高齢化等我が国の社会経済情勢の変化、地球温暖化問題、国境を越えた社会経済活動の進展等の国際情勢の変化その他の現在の我が国が取り組むべき内外の諸課題を解決し、
>
> ・・・て、目指すわけである。
> このように広範な諸課題を解決して、日本のあるべき姿をめざすのは「復興庁」のやれる仕事ではない。
>
> かれら(民・自・公3党)は、この機会に、そんなことを狙っているのか。
> つい先日は「地方分権関連3法」が成立したし、「道州制」推進の立場から被災地に「総合特区」をつくる案も出ている。
>
> 被災者の生活再建そっちのけで、自分たちの狙い(新自由主義社会づくり)を強引に(という意味は、国会でなく「復興庁」の判断で)進めようという法案だ。
>
> 再度(上に引用した)だい5,6条に目を向けると、
> 第5条で、「国」が「東日本大震災からの復興再生に関する施策を策定し、」第6条で「地方公共団体は、・・・国の施策に呼応」しなければならない。
>
> このような復興基本法が、国会で成立するのを阻止できないとしたら、・・・(考慮中)

(2011/06/13 20:31), gwjwk515@ybb.ne.jp wrote:
Subject:     [fukkoushien_nuae:0458] 復興基本法・条文

> 本多です。
> 現在、参院で審議中の復興基本法の条文が出ていましたので、添付します。
> 先日の私のメールは、自民党案をもとにして書きました。その時点では、民主・
> 自民ですり合わせた「修正案」がネットに出ていなかったのですが、「自民党案
> を丸呑みにした」と報道されていたので、自民党案を引用して批判しました。
> 衆院通過の時点では条文がネット上に出ていなかったのですが、その後(何時か
> らか不明ですが)「衆議院」のサイトにアップされました。大体、自民党案と同
> じですが、少し整理されています。

 

東日本大震災復興基本法案.docx
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2011年

5月

20日

政府・災対本部 当面3ヶ月間の取り組み方針を決定

2011年5月20日、政府の緊急災害対策本部(第17回会議)は、本格的な復興の取組段階に至るまでの、当面3か月程度の間に国が取り組んでいく施策を取りまとめた、「東日本大震災に係る被災地における生活の平常化に向けた当面の取組方針」を決定しました。

東日本大震災に係る被災地における生活の平常化に向けた当面の取組方針(2011年5月20日)
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がれき撤去、8月末までに 政府、当面の方針決定

緊急災害対策本部の会合に臨む(左から)松本防災相、菅首相、枝野官房長官=20日午前、国会
緊急災害対策本部の会合に臨む(左から)松本防災相、菅首相、枝野官房長官=20日午前、国会

共同通信110520】東日本大震災で政府の緊急災害対策本部は20日、8月末までの居住地近くのがれき撤去など今後約3カ月間に政府が行う被災者支援策をまとめた「当面の取り組み方針」を決めた。菅直人首相は対策本部会合で、被災地の生活平常化に向けて自治体の取り組みを国として支援していく考えを強調、「各省庁で結果を出せるよう頑張ってほしい」と求めた。

 方針によると、被災者の日常生活を取り戻すため、避難所や居住地近くのがれきについて優先的に取り組み、8月末までにおおむね撤去。輸送を含め全国規模の処理体制を整備する。

 18日現在で全国約2400カ所ある避難所も8月中旬までに一部を除いて解消し、仮設住宅の建設や民間借り上げ住宅などへの2次避難を促進、希望者全員の入居を目指す。仮設住宅での高齢者や障害者への介護サービス確保のため、総合的なサポート施設やバリアフリー化した福祉仮設住宅の設置を支援する。

 また遠隔地に避難する場合は、コミュニティー維持に配慮するよう自治体に求める。両親を亡くした子どもは可能な限り親族が引き受けるよう調整する。医療についても、被災地外からの応援体制を維持するほか、仮設診療所などを整備し、被災した医療施設も速やかに復旧する。

 二次災害を防ぐため、被害を受けた河川の堤防は梅雨期までに、海岸は台風期までに応急処置。復旧事業などの雇用は地元を優先し、被災者の仕事を確保する。また、三陸沿岸部を結ぶ国道45号は9月中に迂回を解消し、本格的な復旧作業を始める。

 震災ボランティア活動が効果的に行われるよう各地のボランティアセンターの体制強化のための調整や情報提供を行う。

 

東日本大震災で当面の取り組み方針を決定- 政府・災対本部

キャリアブレイン110520】政府の緊急災害対策本部は5月20日、東日本大震災の被災地の生活の平常化に向けた今後3か月間の方針をまとめた。医療関連では、被災した岩手、宮城、 福島の3県からの医師などの派遣要請を踏まえ、関係団体と協力しながら継続的な医療提供体制を確保するとともに、薬などを確保するため、被災地以外の大学 病院の相互支援ネットワークを構築するとしている。
 医療関連では、保健師の巡回による健康相談などで、健康ニーズの把握や感染症予防の対策など、被災者の健康管理を継続的に行うほか、心のケアチームを引き続き派遣し、精神保健医療体制を回復・充実させるとした。
 さらに、地域医療再生基金を活用し、医療施設の整備や医療人材の確保に取り組む。また、仮設診療所(薬局併設を含む)や歯科巡回診療車を整備するとしている。
 介護関連では、雇用創出基金事業の活用などで、被災地における介護サービスに必要な人員を確保するとともに、孤独死を防止するための要援護者の見守り活動を行う。

 

8月中旬までに避難所解消に「?」 支援方針決定も政府内調整進まず

参院予算委員会でみんなの党の水野賢一氏の質問を聞く菅直人首相=20日午後、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)
参院予算委員会でみんなの党の水野賢一氏の質問を聞く菅直人首相=20日午後、国会・参院第1委員会室(酒巻俊介撮影)

産経ニュース110521】政府の緊急災害対策本部(本部長・菅直人首相)は20日、東日本大震災をめぐり、今後、約 3カ月間に政府が実施すべき被災者の生活再建策を決めた。8月中旬までに大部分の避難所を解消するとともに、焦点のがれき処理は、被災者の居住地近くで優 先的に取り組み、同月末までにおおむね撤去する方針を盛り込んだ。ただ、政府内の調整は進んでおらず、設定した期限通りに実現できるかは不透明だ。

 方針は、「避難所などの生活環境の向上」など7項目からなり、被災者が日常の暮らしを早急に取り戻すための取り組みを明記した。特に「居住の支援」では、 お盆に当たる8月中旬までに希望者がすべて入居できるよう、岩手、宮城、福島3県に応急仮設住宅の用地確保を求めた。復旧事業などの雇用に際しては、地元 からの採用を優先することなども求めた。

 「がれきの処理」については、3県に具体的な処理方法を定めた実行計画を作成するよう要請。輸送を含め全国規模での処理体制を整備すべきだとの方針も打ち出した。

 もっとも、政府内では早くも混乱しているのが実情だ。

 がれき処理をめぐっては、仙谷由人官房副長官が8日、市町村に任せてきた処理制度を見直し、「国の直轄事業として進めたい」との考えを表明。だが、この唐突な発言に関係省庁が頭を抱えている。

 「直轄化は仙谷氏といろんな話をする中で出た話」(松本龍環境相)にすぎず、事前に検討・調整した形跡はないためだ。実際、環境省は「廃棄物処理法の改正や省庁間の調整に時間がかかる」と二の足を踏み、国土交通省や水産庁も「官邸側から指示はない」と困惑している。

 これに対し、被災地側はしびれをきらしており、宮城県の村井嘉浩知事は20日、首相官邸で菅首相と会い、一時的に仮置き場に集めたがれきの2次処理などを国直轄とするよう要請。首相は「まずは国と県、被災した町でしっかり話し合いたい」と応じただけだった。

 

債務の凍結・減免ふれず 政府が生活再建工程表を決定

しんぶん赤旗110521】政府の緊急災害対策本部(本部長・菅直人首相)は20日の会合で、東日本大震災による被災者の生活再建のため、今後3カ月間に実施する施策の工程表を「当面の取り組み方針」として決定しました。しかし、1次補正予算の範囲でとりうる施策を並べたにすぎず、被災者に復興への希望を与えるようなメッセージと具体的施策はみあたりません。

 生活再建と営業再開に向けては復旧事業による雇用創出や事業者への金融面での支援を掲げました。ところが、住宅全壊でも300万円にとどまる被災者生活再建支援金の引き上げや、商工業者・漁業者・農業者が共通して強く求めている債務の「凍結・減免」は一言もありません。

 被災した農地の復旧、漁港・漁場・養殖施設などの復旧を早急に行うと表明していますが、激甚災害法の範囲内。国による農地の一時的買い上げと整備、100%公費による漁船と養殖施設の再建など、踏み込んだ支援には一切触れませんでした。

 避難所の生活環境では、毎日温かい食事の出る避難所が60%(4月上旬)から73%になるなど「改善してきている」との認識。3割もの避難所で温かい食事が出ない現状をただちに解消するための方策を示しませんでした。

 仮設住宅に「いつ入れるか」と避難者が待ち望む中、岩手・宮城・福島に5月末までに約3万戸、8月半ばまでに追加で3万戸完成させるという、あまりに遅い目標を示しました。

 医療・福祉を確保するため、被災地外からの応援、仮設施設の設置、医療・介護施設の復旧を掲げましたが、具体的な見通しは明らかにしませんでした。

 被災地を結ぶ国道45号には仮橋を設置し、9月中をめどに広域迂回(うかい)を解消する見通しを示しました。がれきについては住居周辺から優先的に処理し、8月末をめどにおおむね撤去するとしています。

 二次災害防止のため、河川の氾濫や土砂崩れへの応急対策と、津波や地盤沈下で浸水した地域の排水や液状化対策を盛り込みました。

 

2011年

5月

19日

国会 「復興基本法の国会審議はじまる」

(2011/05/19 22:56), wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0302] 復興基本法の国会審議はじまる

> 本多です。
>
> 国会で「復興基本法」の審議が始まりました。
> 正式の法案名は「東日本大震災復興の基本方針及び組織に関する法律」案。
>
> 野党第一党の自民党は「復興庁といった官庁(組織)を作れ!」と追及しています。
> 政府・首相は「本法案では、まず内閣に『復興対策本部』を設置する。新たに復興庁を作るかどうかは検討して1年後に決めたい。」と答弁しています。
>
> これまでの経過を振り返ると、
> 大震災直後に、政府・民主党は復興基本法(素案)を作成しました。
>
> その時の法案名は「東日本大震災復旧復興対策基本法案」でした。
> 素案には、復旧復興庁を設置すると明記されていました。
>
> 正確には「戦略本部」と「復興庁」を設置する、と、なっていたのが、今度出た法案では「戦略本部」が「対策本部」の名称で明記され、「復興庁」のほうは、「走り始めてから1年後に決めよう」と後回しになったわけです。
>
> これは、どちらがよいのか私には判断できないのですが、与野党の意見の差はそれほど大きくないように感じる。政府案でも、1年後には(必要なら)設置することになりそうだからです。
>
> それよりも、もっと「基本理念」や「原発事故被災地の復興機関」の部分の具体的内容の議論が必要だと思います。

復興基本法案と閣僚増員審議入り 野党は反発

朝日新聞110520】東日本大震災の復興基本法案と、震災対応で閣僚を3人増やす内閣法と内閣府設置法の改正案が19日、衆院本会議で審議入りした。菅直人首相は増員する閣 僚として「震災復興担当相」と「原子力災害担当相」を新設する考えを表明した。野党は法案に反発しており、成立は見通せない。

 復興基本法は、首相が本部長で全閣僚が参加する「東日本大震災復興対策本部」の設置が柱。首相は代表質問の答弁で「被災地復興に向け、推進態勢を一日も 早く立ち上げる必要がある。対策本部で復興を強力に推進する」と強調。閣僚の増員については「復興や原発への事故対応が長期戦になる。現体制のままでは限 界がある。復興は内閣の使命だ」と協力を求めた。

 また首相は、東京電力福島第一原発の事故に伴う賠償枠組み法案について「できるだけ速やかに国会に提出することを目指している」と語った。野党が今国会 への提出を求める第2次補正予算については「必要性、緊急性など中身や時期を見極めつつ検討したい」と述べるにとどめた。

 この日の本会議では、自民党が提出した復興基本法案の対案も審議入りした。自民党は対案の説明で、各省庁の復興関連の権限や人員を引き抜いて集める「復興再生院」の設置を求め、政府案を批判した。

 同党の斎藤健氏は代表質問で「政府の対策本部では縦割り行政から抜け出せない」と主張。同党の高木毅氏は閣僚増員について「指揮命令系統が混乱し、震災対応が遅れる」と否定的な考えを示した。

 政府提出の3法案と自民党の対案は23日から衆院の東日本大震災復興特別委員会で質疑が始まる。法案の早期成立を目指す民主党は、修正協議に前向きだ。

 民主党の安住淳国対委員長は19日、記者団に対し、自民党の復興再生院に理解を示し、法案修正で譲歩する可能性を示唆。閣僚増員についても「柔軟な対応 があってよい」と述べた。岡田克也幹事長は19日の記者会見で「(復興対策の)実施は出先にやらせるという、公明党の考え方は民主党と近い」と述べた。

 ただ、自民党の谷垣禎一総裁は19日の記者会見で法案修正について「与党が無原則に対応しないと難しい」と指摘。修正の内容や協議をする場について、与 野党で話し合いは進んでいない。このため、与党が描く「首相が主要国首脳会議(G8サミット)に向かう24日より前に衆院通過させる」という日程は、実現 困難になっている。

 

2011年

5月

18日

環境省 三陸復興国立公園に再編 青森・種差から宮城・松島まで

河北新報11019】 環境省は18日、東日本大震災で被害を受けた陸中海岸国立公園と南三陸金華山国定公園などを、「三陸復興国立公園」(仮称)として再編する方針を明らかにした。範囲は青森県の種差海岸から宮城県の国特別名勝「松島」までを想定する。観光活性化で復興を後押しする一方、海沿いの避難路を兼ねた長距離歩道の整備なども検討している。

陸中海岸国立公園の名所の一つ、浄土ケ浜も震災で大きな被害を受けた=18日、宮古市
陸中海岸国立公園の名所の一つ、浄土ケ浜も震災で大きな被害を受けた=18日、宮古市

 この日の政務三役会議で、震災復興に向けた対応方針の一つとして盛り込まれた。環境省は今後、政府の復興構想会議に提案するとともに、公園化の同意を得るため、地元自治体などと順次協議に入る見通しだ。
 構想は水産業、防災と連携した自然公園づくりを図り、復興に貢献することが大きな目的。キャンプ場や展望スポットなど既存施設の改修、新設に加え、津波被害を記録、継承する場づくりや「鎮魂の森」の整備案なども浮上している。

 被災した農業者、漁業者らに協力の輪を広げながらエコツーリズムを推進するなど、新たな雇用創出も模索する。

 陸中海岸国立公園は、国内に29カ所ある国立公園の一つ。久慈市から気仙沼市までの沿岸約180キロが指定区域で、「陸中」の岩手から「陸前」の宮城まで12市町村にまたがる。
 区域内の自治体では約20年前から、漁場や水産物のブランドとして認知度が高い「三陸」に公園名の変更を求める声が高まっており、「陸奥」に当たる八戸市も種差海岸の編入を要望していた。
 地元の意見を踏まえ、環境省は2012年中にも公園の名称変更と拡張の手続きを行う予定だったが、震災の発生を受けて方針を変更。来月にも被害実態の把握と具体的な再編プランづくりの緊急調査に着手する。
 環境省自然環境局は「被災地域の復興、再生を視野に、ゼロベースで新たな国立公園づくりを進める。ブランド化を支援し、風評被害などの打撃を受ける東北観光の起爆剤にもしたい」(国立公園課)と話している。

 

[陸中海岸国立公園]
 久慈市から気仙沼市までの総延長約180キロ、面積約1万2212ヘクタールの海岸公園。1955年指定。宮古市を境に北部は隆起性の段丘海岸、南部は沈降性のリアス式海岸が広がる。岩手県田野畑村の北山崎など、大断崖が続く景観は「海のアルプス」と称される。
 南三陸金華山国定公園 気仙沼市と宮城県南三陸町、石巻市など3市2町に広がる面積約1万3902ヘクタールの海岸公園。1979年指定。リアス式海岸特有の地形が特色。神割崎などの岬や牡鹿半島、金華山などの島々で、大規模な海食崖を形成する。金華山は黄金山神社や野生のニホンジカの生息地でも知られ る。
 特別名勝「松島」 宮城県松島町や七ケ浜町、塩釜市など2市3町に広がる面積約1万2600ヘクタールの景勝地。1952年指定。日本三景の一つで、アカマツやクロマツなどが生い茂る大小230以上の島々が連なる。景観保護を目的に文化財保護法で建築規制がかけられている。

 

 

2011年

5月

18日

国交省 仮設から仮設へ転居OK 国 「地元に戻れるように」

仮設から仮設へ転居OK 国「地元に戻れるように」

朝日新聞110519】東日本大震災での岩手、宮城、福島の3県の被災者に、県外の仮設住宅に入居した後に地元の仮設住宅に入り直すことを認める方針を国が決めた。国土交通省が18日、明らかにした。これまでは認められていなかった。

 福島県では東京電力福島第一原発事故の影響で、岩手、宮城両県は津波で被害を受け、地元を離れて県外の仮設住宅に入った人が多い。地元に仮設住宅ができるのを待って避難所暮らしをする被災者もいる。国はこうした状況の打開を狙っており、今回の方針を3県に伝えた。

 厚生労働省によると、仮設住宅について定める災害救助法は「現に救助を必要とする者」を入居者として規定。仮設住宅に一度入れば、別の場所の仮設に移ることは事実上認めていなかった。被災者が地元以外の仮設住宅に入ることを想定できなかったからだ。

 同省の担当者は「住み慣れた場所にいられなくなった人は大勢いる。被害の実態を踏まえ、地元を離れた人でも地元に戻れるようにしたかった」と話す。

 菅直人首相は「お盆までに希望者全員が仮設住宅に入居できるようにする」という目標を掲げ、生活環境の厳しい避難所の解消を急いでいる。

 県外の仮設住宅には、自治体が借り上げた民間賃貸住宅や公営住宅も含まれる。入居後、地元に新設された仮設への転居を望めば、国は原則認める方針だ。

 国はまた、福島第一原発から20~30キロ圏内の「緊急時避難準備区域」について、成人の単身世帯など自力で避難できる世帯を対象に、自治体が仮設住宅がわりに借り上げた民間賃貸住宅で暮らすことを認めることも決めた。(坂田達郎)

 

被災者、近隣仮設へ転居可能に 厚労省が方針転換

共同通信110519】厚生労働省は、東日本大震災で建設された仮設住宅の入居者が 別の仮設住宅へ転居することを認める方針を決めた。抽選で入居者が決められ、地域の住民がばらばらの仮設住宅に入居するケースが多い。コミュニティーの維 持を重視し、可能な場合は同じ地区の人が同じ仮設住宅群に住めるよう転居を実施する。

 仮設住宅は原則、転居を認めてこなかったが、厚労省は18日の政府検討会議で県外などの仮設住宅に入居した人が地元に建設された仮設住宅に再入居する方針は打ち出した。さらに同じ市町村内でも転居を容認する。

 災害救助法は、住宅が全半壊などした被災者に仮設住宅を提供すると規定している。これまでの自然災害では、いったん仮設住宅に入居すると救助が完了したとみなし、別の仮設住宅への転居は原則として認めていなかった。

 しかし、1995年の阪神大震災では、仮設住宅に移った後に地域のつながりが薄れたことなどから、高齢者を中心に250人以上が孤独死した。東日本大震災の被災地も高齢者が多く、阪神の教訓を生かした配慮が必要と判断した。

 被災者が職場への通勤や、子どもの通学に便利な場所に転居することも可能となる。

 具体的な手続きとしては、避難所に身を寄せる人全員の仮設住宅入居を優先。その後、各市町村が入居者のニーズを把握しながら調整して転居を進め、無秩序な転居は防ぐ。

 岩手県釜石市の幹部は「内陸部の仮設住宅に入った漁業者などから転居の問い合わせが多い。コミュニティーの再生も見据え、調整したうえで転居を実施したい」としている。

 厚労省は被災県にまだ正式に通知しておらず、現状では入居者に対し「仮設住宅間の転居はできない」と従来通りの説明をしている自治体も多いという。

 

県外避難者の地元仮設転居容認 厚労省が方針転換

茨城新聞110520】東日本大震災で県外の仮設住宅に入居した被災者が地元の仮設住宅に入り直すことを厚生労働省が認めていなかった問題で、同省は方針を転換し、仮設住宅間の転居を認めることを決めた。国と本県は、福島県の避難者向けにつくば市内の国家公務員宿舎501戸を仮設住宅として用意しているが、「故郷に帰れなくなる」と入居に二の足を踏む避難者が出て、福島県など被災自治体が弾力運用を国に再三訴えていた。
 福島県避難者の対応に当たっている県危機管理室は「国や福島県からまだ正式に通知がなく、報道で知ったばかり。避難者には朗報で、確認が取れ次第、避難者に情報を提供したい」としている。
 県によると当初、第1陣21世帯が公務員宿舎への入居を希望したが、故郷の仮設住宅へ転居できないとの国の方針が伝わると、10世帯に半減した。
 災害救助法は、住宅が全半壊した被災者に仮設住宅を提供すると定めているが、仮設住宅間の転居を想定していなかった。転居を認めると必要戸数の積算が増えるとの事情も背景にあった。
 しかし、今震災では県外避難者が多く、福島県などは「故郷に帰りたい被災者の気持ちを酌んで」と早くから国に要望。ようやく厚労省は18日の政府検討会議 で、県外など遠隔地の仮設住宅や公営住宅などにいったん入居した被災者が、地元の仮設住宅に再入居することを認める方針を打ち出した。
 県によると、18日現在で309人の福島県避難者が避難所(ホテル・旅館含む)で生活し、親戚宅などに身を寄せる人も相当数に上るとみられている。

 

2011年

5月

17日

避難者把握進まず行政支援に壁 滞在先登録わずか9分の1

中日新聞110517】東日本大震災や福島第1原発の事故で、多くの被災者が関東や中部北陸、関西地方に避難し、国や自治体が居どころの把握に苦慮している。総務省は4月下旬から、避難者の滞在先を登録する「全国避難者情報システム」の運用を始めたが、登録者数は避難者全体の9分の1程度。背景には自治体の周知不足と、いまだ体育館などの一時避難所に滞在している人が多いことがあるとみられる。

 同システムでは、震災前の住所と避難先、滞… [記事全文]


2011年

5月

10日

復興構想会議 「復興7原則策定 地域主体など確認-構想会議」

東日本大震災:復興7原則策定 地域主体など確認-構想会議

毎日新聞110511】政府の東日本大震災復興構想会議(五百旗頭真議長)は10日、首相官邸で第4回会合を開き、6月末の第1次提言へ向けた議論の土台となる「復興構想7原 則」をまとめた。大型連休中の被災地視察をもとに緊急提言を行うことも検討したが、現時点での意見集約は難しいと判断。「地域・コミュニティー主体の復興を基本とする」などの原則を確認するのにとどめた。

 7原則はこのほか、大震災の教訓を次世代に継承▽自然エネルギー活用型地域の建設▽復興と日本再生の同時進行▽技術革新を伴う復旧・復興▽原発被 災地への支援と復興に配慮▽国民全体の連帯と分かち合いで復興。五百旗頭氏は10日の記者会見で「まず復興の姿を示し、財源論を検討する」と述べ、増税な ど復興財源も議論する意向を示した。

 今後、約200の被災市町村すべてにアンケートを実施することを決定。下部組織の検討部会には(1)子どものケア(2)復興特区のイメージ(3)土地の権利調整の問題--の3点を重点的に議論するよう指示することになった。【小山由宇】 

内閣官房>【復興構想会議

復興構想7原則(平成23年5月10日 東日本大震災復興構想会議決定).pdf
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(2011/06/12 5:27), 丸谷 博男  wrote:
Subject: [shinken-zenkoku][05175] 復興萌芽

> 北から南から通信
>
> 忙しくしているうちに、復興構想会議の「復興構想7原則」という重要な文章を、気づ
> かずにいました。今日はこの文章に対する私の意見を述べます。
> 皆様も、一緒に考えてみましょう。すでに、見ている方はもう一度。
>
> 平成23年5月10日 東日本大震災復興構想会議決定 
> 復興構想7原則 にたいする意見(丸谷博男)
>
> 「東日本大震災復興構想会議」においては、4月14日の第1回会議以来、精力的に審議
> を重ね、また、一連の現地視察を実施した。
> 6月末目途の「第1次提言」に先立ち、本日、当会議は、「復興構想7原則」を策定した
> ので、これを公表する。今後、この7原則に基づき、各界・各層のご意見を仰ぎつつ、
> さらに議論を深め、未来の日本にとって希望となる復興の「青写真」を描いていきた
> いと考える。
>
> 原則1:失われたおびただしい「いのち」への追悼と鎮魂こそ、私たち生き残った者に
> とって復興の起点である。この観点から、鎮魂の森やモニュメントを含め、大震災の
> 記録を永遠に残し、広く学術関係者により科学的に分析し、その教訓を次世代に伝承
> し、国内外に発信する。
>
> (意見)本当に大切な事は、何だろうか。
> 原則の第一番に、モニュメントのようなものづくりの話しが出てくるのは残念に思う。
> 自然現象をしっかりと科学的に受け止め、私たちのまちづくりのあり方が自然現象に
> 対してあまりに人間本位、経済本位に陥っていた事を反省し、自然との共生、地球環
> 境との共生をまずは、宣言する事が第一番に必要な事ではないだろうか。
>
> 原則2:被災地の広域性・多様性を踏まえつつ、地域・コミュニティ主体の復興を基本
> とする。国は、復興の全体方針と制度設計によってそれを支える。
>
> (意見)既存の地域コミュニティを主体とする復興という基本方針には異論はない。
> ただし、既存の地域コミュニティをそのまま肯定する事には問題がある。地域資源と
> 地場産業が高齢社会によって維持されていたこと、その高齢社会の基盤が崩壊してし
> まった時に、その復興には経済的な展望と若い力が必要であること、そして地場産業
> がけして安定した状況の中で維持されていたわけではない事を明らかにし、日本の経
> 済構造、都市構造に対しての反省と、地域経済への見直しが必要である事を明記しな
> ければならない。
>
> 原則3:被災した東北の再生のため、潜在力を活かし、技術革新を伴う復旧・復興を目
> 指す。この地に、来たるべき時代をリードする経済社会の可能性を追求する。
>
> (意見)原則2と同様。あまりにも情緒的で現象的なことばでしかない。理念のない空虚
> 感が残る。
>
> 原則4:地域社会の強い絆を守りつつ、災害に強い安全・安心のま
> ち、自然エネルギー活用型地域の建設を進める。
>
> (意見)地域社会の強い絆が、今回の被災ですでに崩壊しつつある事。若い人々は働き
> の場を求めて他地域へと動き始めていること。高齢社会が復興への経済再建に立ち向
> かいにくい事。これらを踏まえた地域の姿を描き出さなくてはならない事をまず、明
> 言しなくてはならない。
> たとえば、高齢家族には一戸建てで暮らす事が困難であれば、福祉型共同住宅、グルー
> プホームなど公的支援のもとでの、暮らしの確保が必要となる。また、個人での農漁
> 業も、負債からの出発となるため、個人の負債とせず協同化による法人経営という近
> 代化も必要となる。また、産業のあり方も生産の合理化という視点も欠かせない。少
> ない若手が地域産業を牽引して行ける姿はこの方向にあるはずである。そうした、復
> 興の方向性があって、各種施設や住宅が自然エネルギー活用型になって行く必要があ
> る。
> あまりにも、情緒的な言葉だけが列記されているという印象を持たらざるを得ない。
>
> 原則5:被災地域の復興なくして日本経済の再生はない。日本経済の再生なくして被災
> 地域の真の復興はない。この認識に立ち、大震災からの復興と日本再生の同時進行を
> 目指す。
>
> (意見)同上である。基本構想であれば、基本姿勢が詠われていなければならない。
>
> 原則6:原発事故の早期収束を求めつつ、原発被災地への支援と復興にはより一層のき
> め細やかな配慮をつくす。
>
> (意見)ここでも情緒的で、原発振興型の経済社会のあり方、政府の姿勢への反省がな
> い。
> 原発の早期収束のためには、これまでの原発振興型の研究者や技術者育成を反省し、
> 安全のための意見と技術を国民に公開し、明らかにしてい行く姿勢が必要であった事
> を明言しなくてはならない。
> 脱原発を明記し、自然エネルギー活用の地域振興を原発被災地域から進めて行く事を
> 明言しなくてはならない。その事が地域住民への最大の勇気付けとなるに違いない。
>
> 原則7:今を生きる私たち全てがこの大災害を自らのことと受け止め、国民全体の連帯
> と分かち合いによって復興を推進するものとする。
>
> (意見)それぞれの地域が、それぞれの世代が、この復興にどのように関わるべきか、
> その方向を示すとともに、同じような状況が日本列島の各地に潜在している事を確認
> し、被災地域の社会の復興は、被災地域にとどまらず、日本の社会構造の変革でもあ
> る事を明言する必要がある。
> つまり、地球環境との共生、自然エネルギーの活用、高齢社会となっている地方経済
> を再構築して行く中に、地方の希望が湧き上がり、地方の中から情熱とエネルギーが
> 湧き、再生して行く姿を示さなければならない。まさに、日本復興の道を示さなくて
> はならないのである。

 

2011年

5月

09日

関西広域連合防災局 「住宅からの創造的復興に向けた提案-人間サイズのまちづくりをめざして-」 を発表

2011年5月9日(月)、兵庫県知事が、関西広域連合広域防災局「住宅からの創造的復興に向けた提案-人間サイズのまちづくりをめざして-」を発表しました。

 

兵庫県:知事>記者会見知事定例記者会見(2011年5月9日(月))

 

住宅からの創造的復興に向けた提案 -人間サイズのまちづくりをめざして-
110509関西広域連合防災局_住宅からの創造的復興に向けた提案.pdf
PDFファイル 1.3 MB

2011年

5月

08日

厚労省 「被災3県の全仮設住宅群に診療所 厚労省」

共同通信110508】厚生労働省は8日、東日本大震災で甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の3県に建設する仮設住宅群すべてに原則、仮設の診療所を整備する方針を固めた。診療に当たる医師や看護師らも被災地だけでは足りないことから、日本医師会などに中・長期の派遣を要請。常時、千人程度の応援を送り込む。

宮城県塩釜市に建設された仮設住宅=4月27日、共同通信社ヘリから
宮城県塩釜市に建設された仮設住宅=4月27日、共同通信社ヘリから

 震災で被災地の地域医療は大きな被害を受けた。もともと医療過疎地だっただけに再建には数年以上かかるとみられ、仮設診療所での医療支援で「空白を埋める」(厚労省幹部)のが狙いだ。

 避難生活の長期化で、避難所では体調を崩す高齢者が増加、深夜に肺炎などで救急搬送される例も少なくない。仮設診療所では風邪から高血圧症の治療など地域の診療所で受けられるような初期医療を提供、感染症予防にも当たる計画だ。

 阪神大震災の際も十数カ所で仮設診療所が設けられたが、地域医療が徐々に回復したため、医療支援は医師や保健師の巡回が中心だった。

 厚労省では、近くに病院や診療所があるケース以外は、仮設住宅群に診療所を設置。近所に診療所があっても大規模な仮設住宅群には診療所を設け、すべての入居者が診療を受けられるようにする。

 厚労省は第1次補正予算で被災地への仮設診療所約30カ所の建設費として約10億円を計上したが、避難所周辺への設置が中心で、仮設住宅への本格的な整備は第2次補正予算からになる見通し。

 被災3県には5月2日現在で日本医師会の災害医療チーム(JMAT)や日本赤十字社の応援医師、看護師、保健師ら約1100人が展開。厚労省では「今後数年は現在の応援人員ぐらいは必要」としている。

2011/05/08 19:03【共同通信】

仮設診療所とは 大規模災害により地域の医療機関が被災した際、医師や看護師らが常駐、住民に初期医療を提供する施設。プレハブ造りが主流だが組み立て式のものもある。阪神大震災時にも仮設住宅に併設された。東日本大震災で厚生労働省が計画しているのは、エックス線などの検査室なども備えた 本格的なもので、1カ所につき3千万~4千万円程度の費用が必要となる。【岩手日報110509

 

2011年

5月

06日

経産省 原発重視の方針堅持へ 安全宣言で電力確保目指す

共同通信110506】原発の緊急安全対策を進めて「安全宣言」を早期に行うことで既設の原発からの電力供給を確保し、2030~50年には「世界最高レベルの安全性に支えられた原子力」を3本柱の一つとするとした、経済産業省の今後のエネルギー政策に関する内部文書が6日、明らかになった。

 14基の原発の新増設を盛り込んだエネルギー基本計画を含め、菅直人首相が政策の白紙からの見直しを表明、中部電力浜岡原発の停止を要請するなど、これまでにない政策を進める中、従来の原発重視を堅持する方針を早々に打ち出したことには今後、各方面から批判が出るのは確実だ。

 文書は、東日本大震災を受けた現行のエネルギー政策の課題に関するもの。事故で「原子力の安全確保に大きな疑問符」がついたとの判断から、「原因の徹底究明と安全規制の抜本見直しを進め、将来のエネルギーとしての適格性を判断する」としながらも「今後のエネルギーのベストミックス」の一つとして「安全性を最大限追求した原子力」を掲げた。

 その上で、30~50年に向けた長期的なエネルギー政策の3本柱の一つとして、太陽光発電などの再生可能エネルギーの拡大、ライフスタイルや産業構造の改革による省エネルギーの実現とともに「世界最高レベルの安全性に支えられた原子力」を据える考え方を示している。

 また、定期検査で停止した原発が再稼働できない状態が続くと、今後1年間で全国すべての原発が停止して地震直前に比べて3千万キロワット以上の供給力が失われると電力危機を強調。「緊急安全対策の徹底(安全宣言)により、既設炉からの電力供給を担保」するとの方針を示した。

 再生可能エネルギーについては今後拡大する方針を示したものの「太陽光発電のコストは原子力の約7倍」「電力の安定化対策として蓄電池の大量導入など年間数千億円が必要」など、これまでの評価の記述をほぼ踏襲している。

2011/05/06 22:06【共同通信】

2011年

5月

06日

菅首相 <浜岡原発>全面停止へ 政府が異例の要請

毎日新聞110506】菅直人首相は6日夜、首相官邸で緊急記者会見を行い、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)について、現在稼働中の4、5号機を含むすべての原子炉の運転 停止を中部電力に要請したことを明らかにした。浜岡原発は東海地震の想定震源域に立地しており、首相は「東海地震に十分耐えられる中長期の対策を確実に実施することが必要だ。対策が完成するまでの間、すべての原子炉の運転を停止すべきだと考えた」と説明した。首相の指示を受け、海江田万里経済産業相は同 日、中電の水野明久社長に原子炉の停止を要請。水野社長は「要請内容について迅速に検討する」とのコメントを発表した。

浜岡原発。(手前から)5号機、4号機、3号機=静岡県御前崎市で2011年2月、本社ヘリから西本勝撮影
浜岡原発。(手前から)5号機、4号機、3号機=静岡県御前崎市で2011年2月、本社ヘリから西本勝撮影

【写真で見る】中部電力浜岡原発

 首相は停止要請の理由として「国民の安全と安心を考えてのことだ」と説明した。具体的には文部科学省の地震調査研究推進本部が「30年以内にマグニ チュード8程度の東海地震が発生する可能性は87%」との分析をしていることを挙げ「浜岡原発で重大な事故が発生した場合には、日本社会全体に及ぶ甚大な影響を考慮した」と述べた。

 浜岡原発が停止した場合の中部電力管内の電力需給について、首相は「バランスに大きな支障が生じないよう政府としても最大限の対策を講じる」と説明。 「電力不足のリスクは地域住民をはじめとする全国民がより一層、省電力、省エネルギーの工夫をしていただくことで必ず乗り越えていけると確信している。協力をお願いします」と呼び掛けた。

 ただ、停止要請に法的根拠はなく、首相は「指示、命令という形は現在の法律制度では決まっていない」と説明。中電が要請に応じなかった場合の対応を問われた首相は「十分理解をいただけるよう(中電を)説得してまいりたい」と述べるにとどめた。

 首相の後に官邸で記者会見した海江田経産相は「計画停電の事態には至らないと思っている」と述べた。

 浜岡原発の1、2号機は営業運転を終了し、廃炉の措置を取っている。

 中部電力は、稼働中の4、5号機に加え、現在定期検査中の3号機についても運転再開は困難と判断しており、同社にとって唯一の原発である浜岡原発は全面 停止に追い込まれることになった。4、5号機の具体的な停止時期については「検討中」(幹部)としているが、電力需要が高まる7月以前の停止となれば、電力使用制限などが必要になることも想定される。【田中成之、丸山進】

 ◇浜岡原発

 中部電力(本店・名古屋市)が静岡県御前崎市(旧浜岡町)に建設した、同社唯一の原発。5基の原子炉からなる。5基とも福島第1原発と同じ「沸騰水型」 (5号機は改良型)。1号機は76年3月、2号機は78年11月に運転を開始したが、多額の耐震補強費が必要になったことから08年に廃炉を決め、09年1月末に運転を停止、廃炉手続きを進めている。3号機は東日本大震災の発生時、定期検査で停止していたが、中電は7月に運転再開する意向を示していた。 4、5号機は運転中。

 

浜岡原子力発電所の津波に対する防護対策の確実な実施とそれまでの間の運転の停止について

経済産業省110506】原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、平成23年3月30日に、中部電力株式会社(以下「中部電力」とい う。)各電気事業者等に対して、津波により3つの機能(全交流電源、海水冷却機能、使用済み燃料貯蔵プール冷却機能)を全て喪失したとしても、炉心損傷等 を防止できるよう、緊急安全対策に直ちに取り組むとともに、これらの実施状況を早急に報告するよう指示しました。
当該指示を受け、中部電力浜岡原子力発電所において保安規定や手順書を整備、必要な設備を導入、さらに実地の訓練により確認し、原子力安全・保安院が立入検査により適切に行われていることを確認しました。その結果、適切に措置されているものと評価しました。
しかしながら、同発電所については、想定東海地震の震源域に近接して立地しており、文部科学省の地震調査研究推進本部の評価によれば、30年以内にマグニ チュード8程度の想定東海地震が発生する可能性が87%と極めて切迫しているとされており、大規模な津波の襲来の可能性が高いことが懸念されることから、 (別紙)のとおり、中部電力の報告にある津波に対する防護対策及び海水ポンプの予備品の確保と空冷式非常用発電機等の設置についても確実に講ずることを求 めるとともに、これらの対策が完了し、当院の評価・確認を得るまでの間は、同発電所の全ての号機について、運転を停止するよう求めました。

 

2011年

5月

02日

内閣府 液状化の救済拡大 住宅損壊、認定見直し

東日本大震災:液状化の救済拡大 住宅損壊、認定見直し

毎日新聞110502】内閣府は2日、液状化による住宅被害の認定について、罹災(りさい)証明書発行の際の判定方法を示した「災害に係る住家の被害認定基準運用指針」を見直し、都道府県を通じて全市区町村に通知した。東日本大震災で液状化の被害を受けた茨城、千葉県などで、一部損壊と判定され被災者生活再建支援法の対象外と された多くの住宅が大規模半壊と判定され、支援金を受け取れるようになる見込みだ。

 従来の指針では、20分の1(高さ20センチに対し水平方向に1センチ)以上の傾きが「全壊」。60分の1以上20分の1未満の場合は、一律に柱と基礎で計15%損壊していると計算したうえで、屋根や設備など他の損害割合を加えて20%以上40%未満なら半壊、40%以上50%未満は大規模半壊、50%以上は全壊と判定していた。だが、液状化被害では柱と基礎以外に損害が見られないことが多く、大半が半壊にも認定されなかった。

 今後は、全壊の扱いは従来通りだが、60分の1以上20分の1未満の傾きを大規模半壊、100分の1以上60分の1未満を半壊と判定する。住宅の基礎などが地面に潜り込んでしまうようなケースについても、潜り込み量が床上1メートル以上は全壊、床までを大規模半壊、基礎の上部から25センチまでを半壊と判定する。

 被災者生活再建支援法では、被害程度に応じた「基礎支援金」と住宅の再建方法に応じた「加算支援金」を合計で最高300万円まで支給。受け取れるのは全壊や大規模半壊の場合と、半壊で住宅を解体した場合だ。液状化被害を巡っては、一部損壊とされ支援基準を満たさないケースが相次いでいた。内閣府によると、今回の見直しで、液状化被害による被災者生活再建支援法の対象が、現在の数百軒から数千軒に増える見込みだという。【飯田和樹】

 

地盤に係る住家被害認定運用見直し(110502).pdf
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液状化被害の住宅も救済 政権、判定基準緩和の方針

朝日新聞110428】東日本大震災で液状化現象による住宅被害が広がったことを受けて、菅政権は被災者生活再建支援法の適用世帯を広げるため、住宅被害の判定基準を緩和する方針を固めた。千葉県や茨城県などの被災世帯の多くが救済される見通しだ。

 同法では住宅が全半壊した世帯には最高300万円を支給するが、一部損壊世帯は支給対象外となっている。浦安市など約1万2千世帯が液状化被害を受けた千葉県や、茨城県の被災自治体が「多くの世帯が支援を受けられない」として制度の見直しを求めていた。

 枝野幸男官房長官は27日の記者会見で「法の適用の範囲を広げ、できるだけ対応できるよう検討している」と述べた。住宅の損壊程度を認定する基準を緩和 し、全半壊を判断する際に「住宅の傾き」や「地盤沈下」などの要素を重視。柱や壁が壊れておらず「一部損壊」と認定されることの多かった液状化被害の住宅 も「半壊」にできるようにする方向だ。

 同法に基づき被災世帯に支給されるお金は、都道府県が拠出してつくった基金が財源。給付額の半分を国が補助する。基準緩和は今回の震災に限らず適用する 方針で、今後、液状化現象で大きな被害に遭った世帯は自治体の被災支援金や様々な税金の減免も受けられる見通しだ。(津阪直樹)

 

関連記事

朝日新聞110426】液状化家屋に最高100万円 千葉県が独自支援方針

 

2011年

4月

30日

元兵庫県知事 復興構想会議で「東北復興機構」設置を提言

NHKニュース110430】東日本大震災の復興ビジョンの策定を担う復興構想会議の3回目の会合が開かれ、阪神・淡路大震災の当時、兵庫県知事を務めていた貝原俊民氏は、被災地が一体となって復興の在り方を決められるよう道州制を念頭に「東北復興機構」を設置することを提言しました。

有識者らによる復興構想会議の3回目の会合では、阪神・淡路大震災の当時、震災からの復興に当たっ た関係者らを招いて意見を聞きました。この中で、当時、兵庫県知事を務めていた貝原俊民氏は、東日本大震災の被災地は広域にわたるため、県の枠組みを超え た行政運営を行う必要があり、被災地全体を統括する自治組織を設けるべきだと指摘しました。そして、その組織については、被災地が一体となって復興の在り 方を決められるよう道州制を念頭に「東北復興機構」を設置することを提言しました。復興に当たる組織を巡り、政府は、自民党などが各省庁の機能や権限を集 約した新たな組織の設置を求めていることに配慮し、復興対策の企画立案や総合調整を担う「復興庁」の設置を検討するとしています。これについて、貝原氏 は、記者団に対し「『復興院』のような組織では、かつての官選の地方長官のようになり、地方分権の流れのなかではうまくいかないのではないか」と述べ、否 定的な見解を示しました。また、貝原氏は、復興ビジョンを実現するには、財源の裏付けが必要だとして、臨時の復興税の導入を提案し、別の委員からも「財源 の問題には、逃げずに取り組む必要がある」という意見が出されました。復興構想会議は、大型連休中に宮城、岩手、福島の東北3県を視察したうえで、来月中 旬以降、具体的なテーマを設定して集中的な検討を進め、緊急提言を行うことにしています。 貝原元知事が「東北復興機構」の設置を提言したことについて、復興構想会議の五百旗頭議長は、記者会見で「被災した3県には多様性と個性があり、1つにす るのは簡単ではないと感じる。ただ、その一方で、それを越えた対応も必要だと思うので、今後、会議の中で検討していきたい」と述べました。また、五百旗頭 議長は、復興構想会議の委員から、復興財源を巡る意見が出ていることについて「まず復興に向けて、どのような青写真をつくるかという議論を優先すべきで、 その全貌が出てこないかぎり、どういう税が必要かといった議論をする必要はない。来月の緊急提言に、財源問題が盛り込まれることはない」と述べました。

 

2011年

4月

30日

厚労省 「東日本大震災に係る応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱について」 を被災3県に通知

2011年4月30日(土)、厚生労働省は、岩手県、宮城県、福島県の被災3県に対し「東日本大震災に係る応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱について」を通知しました。

 

110430東日本大震災に係る応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱につ
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2011年

4月

28日

政府公報 被災者へ 「生活支援ハンドブック」 を配布開始

2011年4月28日(木)、政府公報は被災者への「生活支援ハンドブック」の配布を開始しました。

生活支援ハンドブック (政府公報 2011年4月28日発行)
110428handbook_1.pdf
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2011年

4月

27日

関西広域連合防災局 「東日本大震災における震災復興への提案-4 月14 日公表提案の整備内容等の再整理-」 ほかを発表

2011年4月27日(水)、兵庫県知事が、関西広域連合広域防災局「東日本大震災における震災復興への提案-4 月14 日公表提案の整備内容等の再整理-」ほかを発表しました。

 

兵庫県:知事>記者会見知事定例記者会見(2011年4月27日(水))

 

被災農業者の生活(くらし)を支える「関西広域連合プロジェクト」について
110427関西広域連合広域防災局_被災農業者の生活(くらし)を支える.pdf
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東日本大震災における震災復興への提案-4月14日公表提案の整備内容等の再整理-
110427関西広域連合広域防災局_震災復興の提案.pdf
PDFファイル 225.7 KB

2011年

4月

27日

国会 「大震災生活支援で固定資産税免除 津波被害の土地、家屋」

大震災生活支援で固定資産税免除 津波被害の土地、家屋

税制改正法案を可決した参院本会議=27日午前
税制改正法案を可決した参院本会議=27日午前

共同通信110427】東日本大震災の被災者支援の特例措置を定めた税制改正法案が27日午前の参院本会議で全会派一致により可決、成立した。津波で壊滅的な被害を受けた区域の土地と家屋に対する2011年度分の固定資産税免除などが柱。生活や企業活動再建に向けた税制面からの支援第1弾となる。

 住宅ローン減税は実際に居住している場合に適用されているが、震災や津波で損壊するなどして住めなくなった場合も減税を継続。代わりの家屋を21年3月末までに取得した場合、被災した住宅の土地面積や床面積に相当する分の不動産取得税を非課税とし、固定資産税と都市計画税も軽減する。

 自動車関連では、車を失った人が14年3月末までに買い替えれば、自動車取得税が非課税、重量税は免除になる。11~13年度の自動車税、軽自動車税も非課税になる。住宅や家財の損失額については、10年分の所得から控除して所得税を軽減する。

 震災関連の寄付金は13年末までの3年間、寄付をした個人の所得税の控除対象限度額を現行の年間所得の40%から80%に引き上げる。

 ガソリン価格が高騰した際に揮発油税などを減税して価格を引き下げる「トリガー(引き金)制度」の発動を当面凍結する内容も盛り込んだ。制度が発動されると、3カ月で約4500億円の税収減が見込まれるため、税収確保の狙いがある。

 

2011年

4月

23日

内閣府 罹災証明書、判定基準「見直し検討」 副防災担当相が視察

毎日新聞110423◇「液状化」を視察 東日本大震災の液状化被害に対する「罹災(りさい)証明書」の被害程度判定基準が実態に即していないと指摘されている問題で、内閣府の東祥三・副防災担当相が22日、現行の基準を見直す方針を示した。県内の被災地を視察後、取材に対して明らかにした。【橋本利昭、山縣章子】

 罹災証明書は、被災地の市町村が住宅の損壊状況を調べ、被害の程度に応じて「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」の4段階に区分する。被災者生活再建支援法に基づく支援金や、住宅復旧のための公的資金を受ける場合のほか、大学の授業料減免申請にも必要となる。しかし、住宅の沈みなど液状化特有の被害は考慮されないため、浦安市や習志野市の被災者から強い不満の声が出ていた。

 東氏はこの日、千葉市美浜区、習志野市、浦安市を視察。習志野市香澄地区の住宅街では、大きく傾いて住人が避難し、無人となった住宅を見学した。 この家は、現行の基準では「一部損壊」と判定され、公的支援がほとんど受けられないという。東氏は「この家は『半壊』にもならないのに人が住めない。 近々、被害認定の専門家を含めて検討したい」と述べた。

 浦安市では川の護岸や隆起したマンホールも視察し、「基準見直しは前向きに検討する。困っている人が多いので、必ず結果を出す」と話した。

毎日新聞 2011年4月23日 地方版

2011年

4月

19日

厚労省 被災地に仮設介護拠点 9県に100カ所超

共同通信110419】厚生労働省は19日、東日本大震災の被災地である岩手、宮城、福島など9県にデイサービスなどを行う100カ所以上の仮設の介護拠点施設を建設することを決め、9県に通知した。仮設住宅に併存させる。国が大規模災害を受けて仮設の介護拠点をつくるのは初めて。2011年度の第1次補正予算案に70億円を盛り込む。

 岩手、宮城、福島の3県は、介護施設も津波に流されるなど壊滅的な被害を受け、多くの高齢者が避難所生活を余儀なくされている。施設の復旧までに相当な時間がかかることが予想されることから、仮設の介護拠点の設置を求める声が上がっていた。仮設住宅と併存させることで、孤独死や寝たきりの防止も狙う。

 対象となるのは災害救助法が適用された青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉、新潟、長野の9県。岩手、宮城、福島の3県には重点配置する。

 災害救助法は、50戸を超える仮設住宅地に集会所をつくることができると定めている。厚労省によると、この集会所を介護拠点施設とし、住民からのさまざまな相談に応じ、生活援助や介護の専門相談、心のケアなどを行う「ライフサポートアドバイザー」と呼ばれる専門家を配置。トイレや浴室、洗濯室、食事を作れる台所を設け、お年寄りや障害者、子どもたちが集えるよう、交流スペースも設ける。

 どのようなサービスを提供するかは地域の実情に応じて選べるようにし、年間約2千万円がかかると見込まれる、設備費や人件費といった運営費は全額国が負担する。

 04年の新潟県中越地震では、県から委託された社会福祉法人が長岡市内の仮設住宅地の集会所として、介護拠点施設を建設。お年寄りを中心とした被災者の生活を支えた。

 

事務連絡「応急仮設住宅地域における高齢者等のサポート拠点等の設置について」
厚労省から被災9県への事務連絡です
110419事務連絡.pdf
PDFファイル 575.7 KB

被災地の仮設住宅に介護拠点設置へ

TBS Newsi110419 動画】細川厚生労働大臣は、東日本大震災の被災地の仮設住宅に、今後、介護などのサービスを行う拠点を設置する方針を明らかにしました。
 「仮設住宅などが造られる所に 、介護・看護のようなサービスステーションを設置する」(細川律夫厚生労働相)
 仮設住宅に介護などの拠点が設置されるのは、岩手、宮城、福島など9県のおよそ100か所です。
 高齢者のデイサービスを行ったり、障害者などが集まるスペースを設置し、仮設住宅に入居した人の孤立化や孤独死を防ぎたいとしています。
 2011年度の第一次補正予算案に70億円を盛り込む方針で、国が費用を出して仮設住宅に介護拠点を設置するのは初めてのことです。(19日13:31)

 

2011年

4月

14日

関西広域連合防災局 「東日本大震災における『復興まちづくり』への提案」 ほかを発表

2011年4月14日(木)、兵庫県知事が、関西広域連合広域防災局「東日本大震災における『復興まちづくり』への提言」ほかを発表しました。

 

兵庫県:知事>記者会見東日本大震災の支援にかかる知事会見(2011年4月14日(木))

 

東日本大震災における『復興まちづくり』への提案
110414関西広域連合防災局_復興まちづくりへの提案.pdf
PDFファイル 414.7 KB
宮城県・土木インフラの復興に係る提案
110414関西広域連合防災局_宮城県土木インフラの復興に係る提案.pdf
PDFファイル 151.8 KB
中期を見据えた仮設住宅団地の提案
110414関西広域連合防災局_仮設住宅団地の提案.pdf
PDFファイル 890.1 KB

(2011/04/20 23:39), 鎌田一夫 wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0049]  Message for fukkoushien_nuae
> 復興MLの皆さん
>
> 仙台の岩渕さんから下記の近況が送られてきました。復興に絡んでいろいろな動きが
> 出てくると予測されます。岩渕さんも指摘する通り、その中で新建がどう対処するか
> が問われています、ML参加の皆さんも率直に近況を発信してください。
>
> 支援会議 鎌田一夫
> ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
>
> 学会や研究団体大学関係者からは、現在次々と大震災の状況が報告されはじめ、それ
> ぞれの学協会・学術団体の真価が問われだし、マスコミの論調も復興のあり方に目線
> が移り始めました。まだ、避難者への支援活動が不十分な状況であるにも関わらず、
> 応急復興から復旧へと。そうする中ですが、また、関西広域連合広域防災局(兵庫県
> 都市政策課・住宅政策課)からは、4月14日、「東日本大震災における『復興まちづ
> くり』への提案」が提出される状況です。
>  支部ではこれらの提案等を見ながら、やはり早急に、地元団体から県民等の要望を
> 行政当局に提出必要があると考えております。

 

(2011/04/21 17:03), 久守 一敏 wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0058] 関西広域連合と橋下大阪都構想、全国知事会議長をめぐって

> 岩淵さんの言われるように地元からの声が出来るだけ早く大きく届けることが重要にな
> っています。
> 阪神大震災の教訓から神戸市や兵庫県のデーターがベースになっていますが、関西広域
> 連合の提案は、大阪府の橋下知事の大阪都構想との関係で鞘当が盛んに行われている動
> きの一つです。道州制の導入に対する考え方の主導権争いが起こっています。山田敬二
> 京都府知事を全国知事会の議長に押し上げる方策として行われているようです。滋賀県
> の嘉田知事と合わせて関西広域連合は、福島県への支援を両府県に当てていることも含
> めて考えられることです。
> こういったこと別問題として考えても、全国復興支援会議としての方向性を早急に提案
> していただけると助かります。行政と協力して福島へ入るのもいいかもしれませんが、
> 全体の力の配分なども提案されると良いのではと考えています。

 

(2011/04/21 18:23), 鎌田一夫 wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0061] Re: 関西広域連合と橋下大阪都構想、全国知事会議長をめぐって

> 久守さん
>
> 岩渕さんも当惑している様子でしたが、この時期に関西広域連合と兵庫県の名で、こ
> うした提案がされた背景が少し分かりました。
> いろいろな思惑が動く中で、被災者一人ひとりに沿った復興策を見極めていく努力が
> 欠かせないように思います。

>
> 支援会議 鎌田一夫

2011年

4月

13日

菅政権 被害認定を簡素化、支援金は1世帯最高300万円支給

朝日新聞110414】菅政権は13日、東日本大震災の被災者への被災者生活再建支援法の支援金の支払い手続きを簡素化することを決めた。津波の被害で長期避難が避けられない地域であることを航空写真などで確認し、1世帯あたり最高300万円を支払う方針だ。

 従来の手続きでは、支援金を受給するには、市町村職員が家屋の損壊度合いを調べ、全壊・半壊の認定をした罹災(りさい)証明書の発行が必要で、受給までに2カ月程度かかっていた。

 今回は被害が大きいため、航空写真や衛星写真で家屋の流失が確認され、道路や水道などのインフラも破壊された地域の世帯に対しては、調査手続きを省き、 罹災証明書を不要にする。「全壊」時と同じ支援金100万円を支払うほか、建て替え・補修する場合の加算金(最大200万円)も支払う。

 それ以外の津波被災地でも、サンプル調査で1階天井まで浸水したことが一見して明らかな場合には、市町村の判断でその地域の家屋すべてを「全壊」扱いにできるようにする。

 一方、被災自治体は支援金の増額を求めているが、松本龍防災担当相は13日の参院災害対策特別委員会で「慎重に対応したい」と述べた。民主党の岡田克也幹事長も「難しい」としており、引き上げは困難との見方が広がりつつある。

2011年

4月

11日

閣議 「復興構想会議」の設置を閣議決定

政府は十一日の持ち回り閣議で、東日本大震災の復興計画を議論する「復興構想会議」の設置を決定した。委員十五人と特別顧問一人で構成し、十四日に初会合を開く。六月末をめどに提言をまとめ、復興に向けた政府の基本方針に反映させる。【東京新聞110412】【復興構想会議

2011年

4月

07日

農林水産省 魚市場を高層建築に 漁村を3~5年で再建

東日本大震災で壊滅的な打撃を受けた三陸沿岸などの漁村の復興に向けた農林水産省の計画案が7日、明らかになった。漁港の中核施設である魚市場を高層建築にし、かさ上げした地盤に水産物加工場を集約、住民は高台に移ってもらうなど、地震や津波に耐えられるようにする。【共同通信110408

2011年

4月

01日

国交省 「国交省が壊滅被災地に仮設集落 住宅に商店や職場も」

共同通信110401】国土交通省は1日、東日本大震災の被災地復旧に関する検討会議で、 壊滅的被害を受けた地域について、今後半年で応急仮設住宅の設置とともに日用品の売り場や仕事ができるスペースも併設する「仮設集落」の整備プランを提示 した。並行して自治体や住民と新たなまちづくりに関して議論を進め、秋をめどに本格的な復旧を始動させる段取りだ。

壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町=30日午前
壊滅的な被害を受けた宮城県南三陸町=30日午前

 今回の震災は被害の程度が地域ごとに異なるため、被災状況に応じて(1)壊滅的被害を受け都市機能をほとんど喪失(2)臨海部の市街地は被災し周辺部は残存(3)臨海部の農地と集落を中心に被災し市街地はほとんど残存―に分類し、それぞれの復旧方法を検討する。

 このうち壊滅的な被害は、役場ごと流されたり広範囲に浸水したままの状態だったりする地域を想定。仮設住宅+周辺に、日用品を売る商店+や地元企業が活動できるスペースも確保する。

 国土地理院は青森、岩手、宮城、福島4県の30市町村と仙台市の3区、443平方キロで浸水を確認。国交省によると機能が集まった市街地は全体の3割に当たる92平方キロが浸水しており、居住人口は推定計約24万6千人に上る。

 うち28平方キロは建物の大半が流出・損壊し、23平方キロでも建物の多くで被害を確認。こうした地域が仮設集 落整備の候補になるとみられ、本格復興の段階では宅地のかさ上げや高台への集団移転などを模索する。区画整理の対象は阪神大震災(2・6平方キロ)を大幅 に上回りそうだ。

 道路や河川などのインフラや産業の復旧、住居の確保についても3分類ごとに優先順位を変えながら取り組み、鉄板の仮設堤防をつくることも検討する。


2011年

4月

01日

菅首相 「高台に家、漁港へ通勤」「エコタウン」首相が復興構想

朝日新聞110402】菅直人首相は1日、首相官邸で記者会見を開き、東日本大震災の被災地再生の街づくり構想を明らかにした。有識者や被災地関係者の「復興構想会議」を設置して具体策を練る。月内に補正予算案をまとめ、超党派の態勢づくりもめざす。

 首相は「すばらしい東北、日本をつくるという夢を持った復興計画を進める。世界で一つのモデルになるような新たな街づくりをめざしたい」と強調。被災地 の首長らの意見を踏まえ、「山を削って高台に住むところを置き、海岸沿いの水産業(会社)、漁港まで通勤する」「植物やバイオマスを使った地域暖房を完備 したエコタウンをつくり、福祉都市としての性格も持たせる」などと構想を説明。漁業を中心とする1次産業再生を掲げた。

 首相は11日までに土地利用の専門家や被災地関係者らによる復興構想会議をつくる考えを示した。会議では街づくりのほか、被災地の国有化を含めた土地利用なども議論する。首相は「野党各党の力を借り、ともに計画を立てていく形が生まれることを切望する」と呼びかけた。

 低地の住宅を高台に移す案は、首相が電話で話した岩手県大船渡市の戸田公明市長から要望があった。バイオマス活用や林業再生は首相の持論でもある。民主 党の復旧復興対策基本法案も、集落の集団移転支援や国による被災地の買い上げ、復興の際の土地所有権制限を提言している。

 ただ、被災地を国有化するには、被災自治体や住民らと十分な調整が必要で、住宅用地の確保も課題だ。首相も会見で「地元あるいは土地所有者の方の合意も含めた中でなければ進まない」と述べた。

 首相は緊急の復旧事業について、がれき撤去や被災者の仮設住宅建設、雇用確保策の必要性を指摘。「今月中に第1次補正(予算案)の中身を固めて国会に提出したい」と語り、その後も数回にわたり補正予算を組む考えを示した。

 首相は東京電力福島第一原発の事故への対応について「長期戦も覚悟する」と述べた。国も原発事故の補償で応分の負担をする考えを示し、東電の今後のあり方については「基本的には民間事業者として頑張っていただきたい」と語った。

 

2011年

3月

28日

内閣府 地域一括し「全壊」判定 大船渡市が罹災証明書発行

岩手日報110329】東日本大震災で、被災者生活再建支援法に基づく支援金の申請などに必要な「罹災(りさい)証明書」を市町村が発行する際、住宅の損壊度の判定手続きが大幅に簡素化される。津波による家屋流失や1階天井までの浸水が起きた地域を市町村が画定し、地域内の住宅を一括して 「全壊」と判定できるようになる。内閣府関係者や被災自治体が28日までに明らかにした。

 大きな津波被害を受けた市町村では、避難所運営などに追われ住宅の被害調査に手が回らず、証明書発行が大幅に遅れると憂慮されていた。全壊とみなす地域の境界画定は航空写真の分析だけで行うことも検討され、被災者の生活再建を急ぐため、自治体の負担軽減を図る。

 

大船渡市が発行開始

 大船渡市は28日、東日本大震災で被災した家屋の罹災(りさい)証明書の発行を始めた。初日から多くの市民が窓口を訪れ、仮設住宅の入居申請などに必要な証明書の発行手続きを済ませた。

 罹災証明書は損害保険会社への請求や金融機関から融資を受ける際などに提出する書類で、被災者から申請を受けた市が現地調査し建物被害を判定して発行する。通常は交付まで数日間かかるが、今回は市災害対策本部の調査で「全壊」が明らかな場合は即時発行している。

 「全壊」と判定された同市大船渡町の大和田トモ子さん(70)は「2階建ての自宅は骨組みだけが残っている状態で、市がどんな判定をするか早く知りたかった。一つ一つの物事に区切りをつけながら前に進みたい」と語る。

 市は同日だけで315件の申請を受理。千葉譲税務課長補佐は「申請が集中し、発行までに1週間から1カ月程度かかるケースも出てくる。保険会社などから直ちに提出を求められない場合も多いので、冷静な対応をお願いしたい」と話す。

 

 罹災(りさい)証明書とは 自然災害で人が住む家屋が破損した際、被災の事実を証明するため、住民の申請 に基づき市町村が家屋の破損状況を調査し、発行する。地震災害では①全壊②大規模半壊③半壊④一部破損―にランクが分かれている。東日本大震災の津波被害 では、家屋流失と1階天井までの浸水を「全壊」とみなすなど、地震と同じ4段階の判定基準をつくった。被災者生活再建支援法に基づく支援金支給額も罹災証 明書の判定度合いに基づき、「全壊」の場合で最高300万円になる。

(2011/03/29)

被害認定迅速化調査方法(110331).pdf
PDFファイル 1.1 MB

 

(2011/05/11 18:00), 住まいとまちづくりコープ wrote:
Subject: [fukkoushien_nuae:0234] 千代崎です。国の事務連絡と災対連の連絡です。

> 千代崎です。
>
>  被害認定の迅速化のために国から県への事務連絡が下りています。
>  自治体で「税務職員」が中心になってやっているのが多くて、進まないようなので

> 応急危険度判定士や建築士、土地家屋調査士等にも委託して良いことになっているの

> だから早く終わらせなさい、というものです。
>  津波は今回に限った資料、他は大規模に起こったときの簡略した資料だそうです。
>  見ておくと役立つと思います。

2011年

3月

12日

政府 東日本大地震、激甚災害に指定~政府

日テレ110313】政府は東北地方をはじめ、東日本を中心に大きな被害を出した東日本大地震について、「激甚災害」に指定した。これによって、災害復旧費用に対する国の補助が引き上げられることになる。

 これは12日の閣議で決定したもの。激甚災害の指定は、災害復旧にかかる費用が一定の基準を超えた場合に適用されるもので、指定されると災害復旧にかかる費用に対する国の補助率が約10%引き上げられる。

 今回は、11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」と12日明け方におきた「長野県北部を震源とする地震」の2つの災害が対象となっていて、道路や農地などの被害については、復旧費用の8割~9割程度が国から補助される見通し。

 また、大津波で甚大な被害が出ていると見られる水産業の養殖施設の復旧にも9割を上限に補助が行われる。

 激甚災害については、被害額の集計などを行った上で基準を上回ると指定されるが、今回の被害が広い範囲に及んでいて甚大なため、早期の指定となった。

 

東日本巨大地震、激甚災害に指定…政府

読売新聞110313】政府は13日未明、東日本巨大地震の災害を、激甚災害に指定することを12日夜の持ち回り閣議で決めたと発表した。

 公共施設や学校、農地の災害復旧などについて、国庫補助かさ上げなどの財政支援を全国の自治体に対して行う。

 激甚災害の指定は通常、災害復旧費用が一定程度を超えるとの基準を満たす必要があるが、今回の地震は基準を上回ることは明らかとして、費用算定を 待たず早急に指定を決めた。内閣府によると、同様の対応は阪神大震災以来。枝野官房長官は13日朝、NHKの番組で、「一刻も早く激甚災害指定すること で、復旧に向けた最大限の力を発揮する姿勢を伝えたい」と強調した。

 

2000年

12月

04日

内閣府 被災者の住宅再建支援の在り方に関する検討委員会報告書

平成12年12月4日、委員会から国土庁に対して報告がありました。【報告書全文